自由からの逃走
エーリッヒ・フロムの「自由からの逃走」を読む。
エーリッヒ・フロムは、ドイツ系ユダヤ人。
この作品は、1941年というヒトラーがドイツで台頭した時代に、ナチズムに傾いていくドイツ国民とそれを先導した独裁者の心理状態、そして「自由」という事について正面から描かれたものである。
エーリッヒ・フロムは、ドイツ系ユダヤ人。
この作品は、1941年というヒトラーがドイツで台頭した時代に、ナチズムに傾いていくドイツ国民とそれを先導した独裁者の心理状態、そして「自由」という事について正面から描かれたものである。
時代的な背景が色濃くでているが、今の時代にも十分すぎるほど考えさせられる。
私を含め、今の日本人は「自由」を深く考えたことはないだろう。
しかし「自由」という言葉で意識をしなくても、この社会のゆがみ、個性の自由、本当の豊かさとは何かという漠然とした疑問については、肌で感じているのではないか。
豊かであるはずの日本で、未来に対して不安を持つ日本人。
現在のシステム、常識の中で、いかに「自由」かつ「幸福」を手に入れるか。
それには、まず「自由」「幸福」というものがどんなものであり、そしてそれが現在のシステム、常識の中でどのような形で置かれているのかを知る必要がある。
この本を読めば、いかに自分が牙を抜かれているのかがわかるだろう。
「自由」とは何か。
これは、人生をどう生きることが「自由」であり、「幸福」であるか、である。
この本は、是非ともお子さんのいる方に読んでもらいたい。
この本自体は、哲学書であり、慣れていないと非常に読みにくいかもしれない。
よくある成功哲学書のような、サラッと読めて、耳触りのいい言葉づかいではない。
しかし、「自由」という意味を知らない大人が作る社会で、どう生きることが「幸福」であるか、をたまには真剣に考えてみてもいいのではないか。
インスタントに答えを求めたいときほど、こういう本を読むべきだろう。
未来に不安をおぼえるこの時代にこそ、「希望」をしっかり持ちたいものである。
ちなみに、私が今回の読後に一番印象に残ったキーワードは、「自発性」である。
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