私は一次、二次を通して独学で通訳案内士試験の準備をしました。二次口述試験前もほぼ一度もネイティブと話すことなく全て独り言でシュミレーションをしました。


参考までに、私の場合、受験1年目に外国語以外の3科目は合格済だったこと(当時実務試験はまだありませんでした。)、その時期仕事で多忙だったこともあり、受験2年目のロシア語試験の準備をスタートさせたのは年明け3月からでした。8月の一次筆記試験が終わると合格発表を待たずすぐに二次口述試験の準備を始めました。とは言え、一次も二次も同じ本でひたすら暗記を繰り返していただけなので、9ヶ月反復練習をしていたことになります。一日の平均勉強時は6時間でした。


 一次筆記試験の合格者だけが12月の二次面接に進むことが出来ます。英語等々のメジャー言語とは違い、ロシア語の二次口述試験の会場は東京一択です。時間、会場とも指定されるので開始時間によっては地方の人は前泊、後泊もあり得ます。


二次口述試験の流れはこうです。


まず、教室に入ると試験官が2人(日本人1人、ネイティブ1人)机の前に座っています。その前に3m程空間を隔てて向かい合って座る形で受験生用のパイプ椅子が横に三脚並べてあります。1つは座るため、もう1つは荷物を置くため、そしてもう1つにはバインダーとメモ用紙、鉛筆が置いてあります。


着席すると試験官から氏名、生年月日、今日は何処から来たかを問われます。当然面接はロシア語のみです。


【1. 通訳】

試験官が読み上げる1分程度の日本語をロシア語に訳します。読み上げられる間、3つ目のイスにあった筆記用具でメモを取ることが出来ます。文章はそれ程複雑ではありませんが、緊張感に包まれた中、初っ端からこの作業は私は思うように頭が働らきませんでした。読み上げられた後は1分間メモを整理する時間が与えられ、その後自分の訳したロシア語を読み上げます。普段から通訳に慣れてる人ならそれ程難しくは感じないかもしれませんが私は頭が混乱してしまい、前半の説明文が回りくどくなり、結局話の途中で時間切れとなりました。


■対策

試験官の口から出たキーワードを漏らさずメモし、話の流れを掴むこと、キーワードを落とさずシンプルに相手に伝えることかなと思います。


ただ、この短い面接時間の間に自分のロシア語を大きくアピールしたいものです。そのために頭の中に定形フレーズを準備しておきましょう。


例えば

Не смотря на то, что...

Дело в том, что...

По мере того, как...

По сравнению с...

Как всем известно...


等、出だしの潤滑油に多用しましょう。


【2. プレゼンテーション】

試験官から3枚のカードが配られます。そこに大きな字で一言「プレゼンテーマ」が書かれています。3つとも全く異なるジャンルの物でテーマの振り幅が大きいです。そこから好きな物を1枚選択し、そのテーマに関して2分間ロシア語で説明します。


その後プレゼンの内容に関してネイティブ試験官と3問程度の質疑応答があり、試験は終了します。


■対策1

筆記試験の準備段階から100個のプレゼンを頭に準備しておきます。(前回No.3のブログで説明)

3枚のカードのテーマと自分の100テーマが被らない可能性の方が高いです。しかし、暗記したこの100テーマが本番で力を発揮します。


例えばテーマが以下の物と仮定します。


鎖国

富士山

インスタ映え


その中から一番応用の効く物を選びます。


鎖国→現代の観光立国日本の話に展開したり、またはコロナウイルスの現状から21世紀の鎖国だと繋げてみたり。

他も然りで、

富士山→世界遺産、ゴミ問題、初詣等々

インスタ映え→個人情報問題、携帯普及率等々


出された題材の予備知識がない場合は、Кстати,と別の話題に飛ばし、絶対に沈黙は避けましょう。


■対策2

プレゼンテーションの制限時間は2分です。

私は前述の「テーマ100」を、本質となる文章だけに蛍光ペンで線を引き、不要な文章を削り、自分で発音した時に2分で収まる文章に推敲しました。2分を意識してそれを毎日お経のように発音し続けました。それでも本番では緊張から焦って早口になってしまいました。結局話し終わった時、面接官から「もう宜しいですか?」と確認され、自分のプレゼンが制限時間よりかなり早く終わったことに気付き、不安になったことを覚えています。


■余談

試験終了後、同じ試験時間帯に招集されたグループ全員(200人程?)の面接が終了するまで一つの大教室で1時間以上私語厳禁で待たされました。とにかく暇で自分が持参したテキストを見直したり面接試験を思い出してみたり。

暇つぶしに何か本を1冊持参することをお勧めします。