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『ロシアピアニズム』という言葉をピアノ界隈ではよく聞くようになりました。
国際コンクールでもロシア人が活躍していることが多く見られます。
奏法や響きが特徴的です。
今回は現在のモスクワ音楽院・ピアノ科について書くために基礎知識?を書いています。
モスクワ音楽院では師から弟子へ、師から弟子へと伝統を受け継いでいます。
『誰々先生に習いました!』というと『それじゃあ君は○○流派だね』と言った具合。
元となる系統は4つに大まかに分けられることが多いです
○ネイガウス
○ゴリデンヴェイゼル
○イグムノフ
○ニコラーエフ
この4人を辿っていくとショパンに辿り着いたりリストに辿り着いたりします(大まかな説明ですみません)
簡単に言えば家系図みたいなのが書けるわけです。
『系統』とはいえ、同じネイガウスに辿りつく、エリソ・ヴィルサラーゼとアレクサンドル・コブリンは全く違う演奏をします。
結局、100人いれば100通りの演奏が存在するので『ロシアピアニズム』というものはこういう奏法で…とは残念ながらはっきりとは言えません。笑
とても羽根のような軽い響きを出すピアニストもいれば、深い音色が特徴的なピアニスト、嵐のように伴奏をも搔き鳴らして情熱的な演奏をするピアニストもいれば、小さな音量で繊細に響きを変えていくピアニストもいます。
しかしみんな、『声楽的要素』は大事にしている印象です。
ちなみに、私のアンドレ先生の師匠はカステルスキー先生…カステルスキー先生の師匠はネイガウスに辿り着きます!
そう言えば、音楽院のレッスン室にもかつて教えていた教授の写真が貼られていたりすることがあります。
そういう意味でも『受け継ぐ』というのをとても大切にされているんだなぁ、と感じられますね✨
続く…