三角形という図形が好きだ。
丸でもなく、バツでもなく、三角が。
彼は白でも黒でもなく、100でも0でもなく、正解か不正解かでもなく、まともか悪かでもなく、そのどちらの可能性をも孕んでいる。
また彼には、階級がない。
ヒエラルキーは三角形の構造をしているが、時に脆い。
三角形の底辺が変われば、頂点は一瞬にして変わる。
私は三角形を愛しているし、三角形のような世界になることを望んでいる。
「誰が催眠術をかけた」
oil on board (sold out)
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この世で一番好きな形。
それは、三角形である。
マル○でもなく、バツ×でもなく、ましてやニジュウマル◎でもなく、サンカク△なのです。
○をつけられれば嬉しくなり、
×と宣告されれば諦めもつくが、
△と言い渡されたらどうだろう。
そのとてつもない中途半端具合に、きっと誰だってどうすることもできない。
正解でもなければ、不正解でもない。
シロでもなければ、クロでもない。
少し曖昧に下すその答えが、私は好きである。
けれど、最初は三角形にはそんな役割は与えられていなかっただろう。
四角形や、五角形とかと仲間だったのに、突如○と×の間の位を与えられたよう。
けれども、△はとてつもない力を秘めている。
グレーの役割を背負いながら、その裏では、また別の顔が姿を見せる。
今はまだ、表の顔の三角形。
いずれ完成するこの絵には、三角形の裏の顔も描写されている。
「誰が催眠術をかけた」 (加筆中)
pyramid crystal