地球に行く日が来ました。
ララちゃんのまわりには、光の家族がいます。

光1「大丈夫だよ。地球に行ってもいつも側にいるから」
光2「私たちは身体がないけど、いつでも相談できるからね」
光3「そうだよ。いつも守っているからね」



そこに天帝様が現れました。
天「ララちゃん、もう一つ大切な事を言っておこう。
地球で遊ぶためには、ここでの生活や学んだことをぜーんぶ忘れてもらうよ」
ラ「どうして? たくさん、たくさん習ったのに」
天「それはね、全部忘れる事で、地球での体験がよりリアルに感じられるからなんだよ。
でも、思い出したくなったらいつでも思い出せるからね」

天帝様は、ララちゃんを虹色の光でつつみました。
天「この光はね、ララちゃんの波動を下げてくれるからね。重い波動の地球に降りて行けるようにね」

ララちゃんは、波動が下がるって聞いても、何の事だかさっぱりわかりませんでした。
でもウキウキ、ワクワクはかわりません。

そして、虹色の光に包まれたまま、光の家族と一緒に、まっすぐ地球に降りて行きました。


オギャー! オギャー!
赤ちゃんの誕生です。

パパ、ママ、お兄ちゃんは、赤ちゃんになったララちゃんを ニコニコしながら抱っこしました。
始めてきた地球は、ララちゃんにとってビックリする事ばかりです。

地球の空気をいっぱい吸って、泣いてみます。
オギャー! オギャー!

ママはララちゃんにおっぱいを飲ませてくれました。
ラ「あ~、あたたかくておいしい。すっごくいい気分」
お腹がいっぱいになるとウトウトと眠りはじめました。
ラ「え~!なに~?! お尻のまわりが冷たくてイヤーな気分」
オギャー! オギャー!
オムツをかえてもらうといい気分。
眠っているのを起こされると嫌な気分。
お風呂はポワンといい気分。

こうしてララちゃんは、二つの気持ちを感じながらどんどん大きくなっていきました。


幼稚園に入ったララちゃんは、元気いっぱい。
愛犬のクーちゃんと一緒に遊びに行きます。

裏山の畑には野菜がいっぱい。
キャベツ、タマネギ、ピーマン、真っ赤なトマト。
お花もたくさん咲いています。
小川にはザリガニさんや、メダカの赤ちゃん、オタマジャクシも泳いでいます。
ここは、ララちゃんの大好きな遊び場でした。

オタマジャクシをつかまえて、瓶に入れようとしたその時、ハッとまわりを見渡しました。
カラスがカーカー鳴き始め、夕焼けお空になっています。
何だか急に寂しくなり、「ママ~、ママ~」と泣き出しました。

光の世界の事なんか、すっかり忘れたララちゃんでした。

ララちゃん物語 ③ つづく