るる母の認知症の症状は日々進んでいっていた
昨日まではできている、理解しているからその点は大丈夫と思っていると、翌日には物事への理解力が落ちていたりする
お昼ご飯は素麺にした
お椀に素麺のつゆを入れてあげた
るる母は少しずつ食べ方を忘れてきていたが、周りの人の食べ方を見て、真似しながら食べたりしていた
るるかーさんが席を一瞬離れて戻ってくると、るる母が素麺のつゆを飲みだしているので、慌てて止めたり、チューブわさびをずっと押し続けていて、気が付けばチューブの半分以上の量を出していたり
るるかーさんは台所で用事をしながら、るる母の様子を確認していた
るる母の手には、“チーかま”らしき物があった
「あれ、“チーかま”って、家にあったっけ?」と
よく見るとそれはリップクリームで、もうこれ以上は出ないというところまで、るる母は回し続け、それが“チーかま”に見えたのだ
るる母はニコニコしながら、そのリップクリームを持っていた
幸いにもそれを口にする事はなかったので良かったが
るる母の周りに置く物への注意など、目が離せなくなってきた事を、るるかーさんは改めて確認したのだった