エース☆コンバート -3ページ目

【福音】♯6



早くもチームコール合戦をしているサポーターの大声援をBGMにオリベイラ監督が冷静かつ熱く母国語で語りかける。
就任三年目にして三度目の優勝争い。
その名前と手腕から『オズの魔法使い』の別名を持つ名監督。
『オズの魔法使い』で魔法使いのオズは物語の中ですべてのものがエメラルドで出来ている幻の都・エメラルドシティに住んでいる。
カンザスから竜巻に飛ばされて飼い犬のトトと共に迷い込んだ主人公ドロシーは願いを叶えてくれるオズに家へ帰してくれるように頼むため、エメラルドの都へ向かう。
旅の途中で『脳の無いカカシ』『心の無いブリキの木こり』『臆病なライオン』と出逢い、仲間に加わってそれぞれの願いを叶えてくれる魔法使いオズの住む都に向かって冒険をするが…

やっと辿り着いたエメラルドシティは入る時に緑色の眼鏡をかけさせるだけの嘘っぱち。
オズ自体も魔法を使えない。
仲間達は願いを叶える事は出来ない。

……けれど。
ドロシーと冒険の旅をする事で
『脳の無いカカシ』には考える能力が。
『心の無いブリキの木こり』には仲間を思いやる心が。
『臆病なライオン』には勇気が。

自分自身が変わる事で彼らが欲しがり望んでいたものが自分の中に芽生え成長していた。

魔法など必要は無かった、
ただ自分が変われるきっかけさえあれば。
そんな童話。


だから願いを叶えてくれる魔法使いオズなど存在しない。
そう。
オリベイラ監督だって魔法を使える訳ではない。


無意識のうちに奥へしまい鍵をかけてしまった願望や夢ではなくもともと備わっている力、
未だ眠る実力のすべてを発揮させる為に熱弁をふるい
適切なトレーニングを積み重ねさせ
効率よく持てる能力を出させる。

本人が幾重にもかけた呪縛を解いていく。
その様は『オズの魔法使い』と呼ばれても不思議ではないかもしれない。


『我々は勝つ為にここに集っている。我々の優勝を信じてアウェイに来てくれたサポーターに勝利を見せなければならない。難しい試合になるだろうが最後まで集中を切らさず全力で試合に挑み、勝ちを得よう。そしてまだ誰も成し遂げていない歴史に我々の名を刻もう。』


グランドスラム──────。
開幕前に掲げていた目標。
ACL、ナビスコ杯、リーグ、天皇杯。
そのすべてを勝ち取り、名実共に日本一のクラブとして世界に挑戦すると景気づけた春先の宮崎キャンプ。
……度重なる不運。敗退。
高らかに掲げたグランドスラムは早々に夢幻と消えてしまった。
潰えてしまった目標が行き先を無くし迷走のもとだったのかもしれない。

それでもまだ終わっていない。
今から出来るグランドスラムをすればいい。
全勝。
全ての試合に勝ち続ける─────。


不可能などない。
諦めない、最後まで。

世界の舞台で最後の最後まで諦めず爪先でゴールを産んだ男がいたチームなのだから。




【福音】♯5



『両チーム、ウォーミングアップを終了してください』

会場アナウンスが入った。
スターティングメンバーがゆっくりとピッチを後にする。
サポーターから名を呼ばれ手を挙げて返す者、そのまま下がってしまう者、様々。

出入り口の際でウォーミングアップを先に切り上げた小澤がスタッフと共に待ち構えていた。
差し伸べられた何人もの激励の手にスタメンの選手がタッチしながら通り、その心を受け取る。

ピッチでは若手のベンチメンバーがまだシュート練習を終えず残っていた。
内田はスタメンながらまだピッチに居り、友である佐々木に右サイドからクロスを送っていた。
19番目の選手。
スターティングメンバーが11人、ベンチメンバー7人を足すと全部で18人。
試合にも出れずベンチにも座れない遠征メンバーの予備選手。
それが佐々木だった。
独特の嗅覚で泥臭くゴールを狙うFW。相手DFに掴まれたままドリブルしゴールを奪うなど体幹の強さと根性を見せ付けサポーターを歓喜させる。が、体力と精神力の波がありブレが激しい。
運は持っている。だからこそ、高校選手権での活躍がスカウトの目に留まり急遽鹿島入団が決まった。
今も19番目の選手に選ばれている。
ともすれば試合に出れる可能性があるのだから決して腐らず弛まぬ努力と自分を疑わぬ事。
それはベテラン大岩や小澤が言葉にはせずに自身の態度で示して来た事。


トンボが激しく飛んでいたあの試合の日、佐々木はトンボが英語でドラゴンフライと言い西洋では不吉とされるのだと知った。
日本では前にしか進まず退かないところから『勝ち虫』と呼ばれ、その柄が武士に好まれていた事を知った。
竜の名の付く自分が相手にとっては不吉であり鹿島にとっての勝ち虫でありたいと願い、スパイクに小さくトンボの柄を書いた。
馬鹿馬鹿しいまじないかもしれないけれど、信じる者は救われるのだ。多分。
岩政にトンボの話をしたらトンボが昔秋津と呼ばれて日本の本土自体が秋津島と言われていたと教えられ、

「やべえ俺日本代表?!」

などと浮かれた発言をして

「おまえの場合は極楽トンボだな」

とオチをつけられた。
シーズン前のキャンプの時にノリで同期の遠藤と二人で組んだ『さやえんどう』がサポーターから変に人気が出てしまい、度々オフィシャルサイトで『さやえんどう』として冗談を言うからその時はお笑いコンビ名を思い浮かべたけれど、後々意味をスタッフに教えてもらった。
軽くショックを受けたという。





でーげーむ



昼試合と観客のまったりさ加減で天皇杯であることを再確認する(´ε` )

アビスパ福岡との対戦も久し振りでしたね。
アウェイチームの応援歌『恐れることはな~い♪』ってのを聞いて記憶が蘇った。
でも昔の方が迫力があったような。


前半にぎゅぎゅっと凝縮された内容でした。

ホームで前半のオフェンスが鹿島ゴール裏側に来るのが久し振りだったのでちょっと緊張したわ。

でもそのおかげで鹿島の得点全部目の前で見られたので嬉しかったわぁ~
+。:.゜ヽ(*´∀`)ノ゜:.。+゜


スタメンは前節で太股裏を痛めたイバが欠場、青木とモトがベンチスタート。
朴、浩二とダニーロがスタメン。

興梠くんのゴール。
野沢のゴール。
ダニーロのゴールで前半3-0で折り返し後半追加点無しで終了。
福岡のラフプレーの多さにガッカリ。
体で止めないと技術では適わない部分があるからだろうけど。

しかし後半と言わずもっと点入りそうだったのになー(´Д`)
前半で体力使い果たした野沢が精細を欠け始めたあたりから
得点の匂いはしなくなりました。

んでも連敗中の試合の五倍くらい動き回っていたので致し方ない。
あんなに走り回ってたら、そりゃあ精度も落ちるってもんです。
天才だが鉄人では無いが故に。


マルキ→大迫
ダニーロ→誓志
満男→青木

まさかの満男交代。
キャプマ巻いたままベンチに下がる満男。
いじわるキング満男はあそこで交代の青木にキャプマ渡して着けるように言ったりすればいいのに( ̄ー ̄)

アウェイ側ゴールメイン指定席あたりの芝が深いのか、その場所で青木やら大迫くんやらが派手に滑ってましたよ。

篤人は調子悪そうでした(´Д`)



三人の交代が終了した時にふと思ったのは『これが来年の布陣に近いのかな』って事です。なんとなくだけど。


勝ったのは勿論嬉しいんだけど天皇杯だとヒーローインタビューとか無くて試合終了して選手が集団で挨拶に来た後、すごくアッサリしてるから帰り淋しい(´;ω;`)


こんな感じですかね(´ε` )




しかし試合日のスタジアム直行便が無くなったのは今更ながら納得出来かねますよ。
なんで余計に一時間かけて降りもしない場所まわされなきゃいけないんだ。
ストレスたまるわ。
一度関係者が確認で乗ってみればいい。
意味のない一時間の苦痛を知って欲しい。
鹿島から移転しろって言ってるんじゃなくて無駄な時間が嫌なんだ。
だって直行便のルートと時間を知っているから。

直行便ではない『鹿島神宮駅』行きに乗ったら乗ったで鹿島バスターミナルは更地になっていて何も無く、
また現『鹿島神宮』(ターミナルがあった場所から少し先)と言うバス停に路線バスのカシマサッカースタジアム行きは接続していないそうだ。
だから直行便が無い時間に『鹿島神宮駅』行きのバスに乗ったら終点まで行かないといけない。
前は時間を読んで神宮駅からスタジアム行きの路線バスを捕まえるのにバスターミナルで降りてすぐに乗り換えてタイムロスを無くす技が使えたのに。
因みに確認していないけどバスターミナルがあった場所では無くなった路線バス停留所はどうも鹿島神宮に近い場所にあるようです。場所も全くわかりません。
アナウンス無さ過ぎ。
しかも鹿島神宮駅で降りて路線バスを利用しようとした場合も、30分に一本の発車のタイミングが高速バスの遅れで予定到着時刻がよく狂うのでまるまる30分待たされる事になる時もある。
コンビニもキオスクの売店もない神宮駅で30分(o言o;)

30分待つなら歩いてもそう変わりない。
通りにコンビニあるしね…
タクシー利用するなら千円程度ですけどね…

なんで改善じゃなくて改悪すんだろう(o言o;)