こんにちは、るるです。


皆さんONEPIECEはお好きですか?私は大好きです。私がONEPIECEを初めて読んだのは小学生の頃、アーロン編だった気がします。漫画好きな父の集める色々なコミックはどれも宝物のように感じていて、その中でも特にONEPIECEは子供の私には別格の面白さでした。アニメも全話見ましたしコミックも最新巻まで読んでいます。






そんなONEPIECEの108巻が出ましたね。以後ネタバレを含みながら感想を語るので未読の方は閲覧をオススメしません。また、ジャンプ派の方は(私への)ネタバレを避けるために108巻以降に言及するコメントはご遠慮頂きたいと思っておりますm(_ _)m

それでは、108巻感想(?)いきます。






もうね、くまがね…。あんなのずるいって。

子供の頃で印象に残っているのはドラム島編でチョッパーとヒルルクの別れ、ドクトリーヌからの旅立ちに涙を流していた私ですが、今になっても漫画で泣くとはね…。やられました。


記事のタイトルにした「旅行に行くならどこに行きたい?」この言葉はくま初登場時から出ていた台詞だと思うのですが、ただのくまの口癖的なものだと思っていました。でも、くまが自我を失う前に娘のボニーにかけていた言葉だったんですね。なぜくまが自ら望んでパシフィスタになったのか?この謎がようやく解けるくまの過去編ですが…くま、今まで嫌いでごめん…。何考えてるのか分かんないし(自我がないから考えてないんだろうけど)、いきなり出てきたのにやたら強いしデカいしニキュニキュって何よ語呂悪って思ってました。詫びます。


奴隷の血を引いて生まれ、幼くして天竜人によって両親を失い、4歳から過酷な労働と飢えに耐え、いつか救われると信じてやっと暴力から解放され、これからやっと幸せになれると思ったのに…。


くまのパートナーとなるジニーは奴隷として同じ境遇で育ち、天竜人からの解放後の食事でおなかが満たされれば「幸せだね」とボロボロと涙を流す純粋な女の子でした。牧師になった彼と教会で共に過ごし人の痛みを誰にも言わず自分ひとりで引き受ける(ゾロがやったあれです)誰よりも優しいくまに「幸せにしてやるからよ!!!」と大胆なプロポーズ(くまは自分の血筋故、ジニーを不幸にしたくないと思い結婚に踏み切れませんでしたが、「おれは幸せになれると思うけど………」とジニーを愛していたことが伺えます)をしますが、新聞に載っていた革命軍の記事へと話をそらし返事をしてくれなかったくまに「ばか」と一言漏らしています。結婚という形式こそとりませんでしたがお互いをパートナーだと思っていたと思います。くまが奴隷の血を引いていなければ結婚していたでしょう。


そんな大切なパートナーを天竜人に突然攫われ2年、子供(憎き天竜人との子供でしょうかね…父親はくまであってほしいですが…)を持ちながらも病気になってしまったジニーは天竜人に捨てられ、自分の死が間近であることを電伝虫で革命軍に告げます(この時くまも革命軍に所属していました)。会いにこないでほしいとの制止を振り切ったくまにジニーの最後の言葉「(ずっと……!!ずっと大好き)」は届いたのでしょうか。聞く前に会いに行ってしまっていたとしたら残酷ですよね。再び天竜人との望まれない妻となってしまった2年間もジニーはずっとくまのことを考えていたのでしょうね。おのれ天竜人…。(SBSで尾田先生も天竜人大嫌いと言っていて少しほっとしました。冨樫先生とか自分で描いたゲスいキャラ好きそうじゃないですか?垂金権造好きって言ってたし…。)


ジニーが命懸けで守ったボニーを悪戦苦闘しながら育てるくま。初めておとーさんと呼ばれた時には泣いていましたね、だーっと…。ジニーが残してくれた命より大事なボニーも5歳の時にジニーと同じ『青玉鱗』という難病に罹ってしまいます。娘の為に革命軍を辞め、共に過ごしながら治療法を探す日々。最終的にくまは世界一の頭脳を持つ天才科学者Dr.ベガパンクの元へ辿り着きます。ベガパンクはくまの血液の提供によって平和のためにクローン兵を作りたい旨を話し、くまはそれを了承します。しかし、五老星と繋がりのあったベガパンクは五老星からボニーの手術の条件としてくまに一切の思考と自我を捨てた人間兵器にする事を強いられます。


くまの人柄を気に入っていたベガパンクは殺人に等しいその条件に怒りをあらわにしますが、くまはボニーの病気が治るなら自分はどんな運命でも受け入れると震えながらも涙をこぼし笑うのでした。元気になったボニーにはもう会えないことを理解しながらも。治療は順調に進み、くまとボニーの別れの時が来ます。元気になったら旅行にもいっぱい行きたいと笑顔を見せるボニーに、「ああ どこへでも 連れて 行きたい」と優しい笑顔で返すくま。本当は、泣きたかったんじゃないでしょうか。


「(連れて行きたかった…!!)」


もう二度と人として会うことの出来ない娘、病気だって治るのに、ボニーは大人になれるのに、陽の光を浴びられるのに、一緒に旅行にも連れて行ってあげられない。無念だったと思います。ここを読み返す度に涙が…。涙涙の108巻でした。


正直、ワノ国編は比較的面白く感じなかったんです。とにかく長かったし、いつカイドウ倒すのー?となかなか進展しない話に惰性を感じてしまっていました(一気読みしたら違うのかな?また読みたいです)が、全てが終わり、ももの助との別れの朝、城に誰もいない…。仲間の名前を呼びながら城の中を走り回るももの助、ここには心がキュッとしました。尾田先生は人との別れを描くのが本当に上手いですよね。ドレスローザ編でもキュロスの過去で私号泣しましたし。そして、エッグヘッド編めっちゃ面白いじゃないですか!読んでてよかったONEPIECE!また泣かされましたよ!



「…おれはただの気弱な“平和主義者(パシフィスタ)”だ」

「気に入った!!『未来の戦士達』をそう呼ぼう!!!」


ここで『パシフィスタ』の名付け元の伏線も回収されましたね。どんだけ泣かせれば気が済むんですか尾田先生…。次巻も心から楽しみにしています!