「あなたの敵を愛しなさい。あなたを憎む者に善をおこないなさい。
あなたを呪う者を祝福しなさい。
あなたを侮辱する者のために祈りなさい」
(ルカの福音書)第六章二十七~八節
これは、
聖書の中にある言葉です。
聖書の中には、
様々な教えが書かれていますが、
長いこと、多くの人により、
解釈がされて伝えられてきました。
神様の真意は、人間には、
わかりません。
ですが、私は、
何を言いたいのだろう。
どんな教えを私達に伝えたいのだろう…と、
それぞれの心で問い続けて、
その意味を感じとることこそが、
大切なのではないかと思います。
聖書の、
マタイによる福音書には、
「汝の敵を愛せよ」という言葉もあり、
聖書には、
幾度か「敵」という言葉が出てきています。
そして、
それぞれが意図する「敵」が、
よく考えないと解り辛いところがあります。
聖書にある「敵」は、
外にいる「敵」を指していることが多いかと思います。
ただ、これは、私の受け止め方です。
私達が生きてゆくなかで、
この人こそは「敵」といえる他人に、
会うこともあるかもしれません。
だから、そんな「敵」にこそ、
福音書にある教えを、
実践してゆかなければならないのかもしれません。
ですが…
私は、ある時気づいたのです。
「敵」は、他人だけではないと…
本当に闘わなければならない「敵」は、
自分自身の心にこそいると悟ったのです。
恐れ、憎しみ、嫉妬、妬み、恨み、悲しみ、苦しみ、孤独感など…
様々なネガティブな感情こそが、
私達が生きる上で、最も厄介な「敵」ではないかと気づいたのです。
心が乱れて、
人生の歯車が狂い始め、
仕事、人間関係、家庭、結婚、親子関係、様々なことが、
上手くいかなくなる。
そうして、心を病み、健康を害し、
坂道を転がるように落ちてゆく。
これは、
自分の心にいる「敵」に、
負けている時です。
もしも、
心が平安で愛に満ちていたなら、
数々の幸福がそこにあるのではないでしょうか。
それなのに、
その幸福を遠ざけているのが、
自分自身の心にいる「敵」だなんて…
不幸を招いてしまうのは、
誰でもなく、自分の責任。
だから、
まず知るべきは、本当の「敵」の正体。
これは、
宗教や思想に関係なく、
すべての人にあてはまることです。
あれこれ悩む前に、
まずは、自分の中の本当の「敵」に気づくべきだと思います。
ネガティブな感情は、
執拗に生まれてくるでしょう。
生きていたなら、何度も何度も、
その敵に向き合わなければなりません。
手強い敵に、疲れて、
生きることを諦めてしまう人もいるのです。
私達に、大切なのは、
心の中に、「敵」を作らないこと。
あらゆる幸福の源は、
自分の心にあるのですから、
その心を愛と安らぎに満たすことこそが、
生きる上で、
大切なことなのです。
自分の中に「敵」を作らない。
それが、
幸せな人生を送るコツなのです✨