わたしの持つ感覚を信じた結果を、確認してみるのは、とても面白い。
わたしの持つ感覚とは、人間が持つ、見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触る、という五感を全て総動員させて、そこへ、わたしの第六感という、わたしだけが持つ感覚を加えた感覚。
“これを、このままにしておかない方がいいな”
“何故かわからないけど、できると思う”
“この違和感は、なんだろう”
“こっちがいいな”
“これでいいはずだけど、何かしっくりこないなぁ”
そんな、わたしだけが感じて、誰にもわからない感覚があります。
わたしは、この感覚を、とても意識しています。
言い方を変えれば、絶対に無視しない。
違和感を感じたら、違和感が感じないようになるまで修正する。
できると思ったら、必ずやってみる。
できないと思ったら、どこに不安があるのか確認してみる。
そんなふうに、わたしが感じた感覚を、真剣に受け止める。
毎瞬の選択は、1つだけです。
違和感を感じたけれど、放置を選択する。
違和感を感じたから、確認してみるという選択をする。
放置を選択した場合、確認した未来を観る事はなく、
確認を選択した場合、放置した未来を観る事はありません。
わたしは、自分が感じた感覚を、とても信頼しています。
何故なら、信頼しなかった時の結果が、いつも後悔につながったからです。
それを明確にした体験があります。
それは、わたしが手術室で看護師として働いていた時のことです。
手術には、色んな器械を使用します。
腸を切りながら、同時に閉じてしまうような器械がありました。
腸を切るということは、えぐい話しですが、その器械に腸の組織が入り込んだり、血液が付着したりします。
当然、その器械は、使い捨てではありませんから、洗浄をして滅菌します。
洗浄をするためには、その器械を分解しなければなりません。
分解したら、今度は組み立てますから、1つの部品でもなくなっていると、組み立てることができません。
ですから、誰もがチェックできるように、器械を入れるケースの蓋に、「◯◯×3」のように、書かれていました。
でもわたしは、もうわかっているからと、自分の記憶だけで、器械をケースに入れて滅菌にかけました。
わたしは、その時、違和感を感じていました。
“確認した方がいいんじゃないの?”
そんな違和感です。
だのにわたしは、大丈夫と自分に言い聞かせ、滅菌に出しました。
翌日の手術で、その器械を準備した看護師が、物品がないことに気づき、昨日一緒に滅菌した他のケースの中に入っているんじゃないかと確認したところ、その物品が入っていました。
わたしはその日、休みだったため、そのトラブルのことを聞いたのは、翌日でした。
この日からです。
絶対に、自分を誤魔化すのは止めようと思ったのは。
手術室だけでなく、日常でも、そうやって自分を誤魔化した時、必ず後悔することに繋がっていった経験もありましたから、
この自分が持つ感覚を、絶対に信じようと思ったのです。
この感覚を信じた結果、後悔が無くなりました。