『病気になるか、ならないか。』

 

 『不慮の事故に合うか、合わないか。』

 

 

これは、どう決まるのか?

 

私は、これには2種類あると思っています。

 

 

 

 1つ目は、生まれる前から決まっているシナリオで、病気や不慮の事故に合う事で、学ぶ何ががある場合。

 

 これは、私の息子が「縦隔腫瘍原発胚細胞腫」と言う病気になったことでも説明できるのですが、「縦隔(じゅうかく)」と言うのは、胸の中のことで、「原発」と言うのは、そこが元々の発症した場所と言う意味で、例えば、体調が悪くて病院で検査を受けたら、肝臓にも膵臓にもガンが見つかったとしたら、どちらが最初にガンになった場所かって考えるんです。

で、肝臓が最初にガンになったとわかったら、肝臓原発。膵臓が最初にガンになっていたら膵臓原発と言います。もちろん、どちらが先かわからない時もありますけれどね。

 だから、幸太郎の場合は、「縦隔原発」ですから、胸の中に最初にガンができた病気だよって言うことになります。

 

 「胚細胞腫瘍」と言うのは、ガンの細胞の種類の事を言います。

「胚細胞」と言うのは、まだこれから何の細胞にも分かれることができると言う、初期の細胞の名前で、赤ちゃんがお腹にいるとわかったとき、「胎児」と言う言葉は聞くと思いますが、まだ妊娠しているかどうかもわからない状態の赤ちゃんのことは「胚子」と言います。

 まだ、胎児になっていないわけです。

 

 幸太郎の場合、私の子宮の中で受精卵が着床して3~5週目くらいの「胚子」の時、まだこれから、人間としての体が創られようとしている段階の「原始生殖細胞」が移動するときに間違った場所、本来なら生殖に関係する細胞として、その位置にいくはずの細胞が、幸太郎の場合は、胸の中に移動してしまった。

 

 でも、この細胞は、生殖細胞と言う生殖に関わる細胞ですから、幸太郎が小さい頃は大人しくしてたわけです。でも、第一次成長期や第二次成長期と言った、生殖に関係するホルモンが一気に出だしたとき、スイッチオン!になり、胸の中にいようが、どこにいようが、成長を始めたわけです。

 でも、本来の居場所じゃないから、居心地が悪い細胞さんたちは、ストライキを起こした。

 

 

と、言うわけで、こういうふうにもう、体に仕込まれている場合の病気は、シナリオどおりで、避けられない。ただ、この同じ病気でも治る人もいるので、そういう場合は、その病気になることで、捨てるべきものや学ぶべきものがあるんだろうと思います。

 

 

 

2つ目は、その病気にならなくてもよかったのに、スイッチオン!にしてしまった場合。

 

 私が救急センターで働いていた時に、交通事故で搬送された30代の男性がいました。

その男性は、搬送されて直ぐに手術室に行きましたが、私はICUと言う集中治療室にいましたので、手術後に入院される準備のため、その男性のお母さんから、その息子さんにあたる男性の既往歴や色々な話しを伺ってました。

 

 息子さんは、30代でしたが、働いていなかったんです。

その理由は、数年前から自分は「胃がん」ではないかと、何件もの医療機関を訪れるのですが、全て「胃潰瘍」だと診断されます。でも、彼は納得がいかず、また別の医療機関で受診する。そんな状態であったため、働くどころではなかったわけです。

 でも、彼はこの交通事故に合う数ヶ月前に「胃がん」と診断され、余命3ヶ月とそのお母さんにも告知されていたんです。実際、今回の手術で開腹した時、末期のガンでした。

でも、彼は結局、交通事故で亡くなったんです。

 この症例は、もう35年も前の話しですが、強烈に記憶に残っている患者さんでした。

 

 

 この方の場合は、おそらく回避できたんじゃないかと、自分でスイッチオン!にしてしまったんじゃないかと思えます。

 

 

 でも、どちらにせよ、私たちには回避できる病気なのか、シナリオなのかはわかりません。

病気になったら治したいと思うし、不慮の事故にも合いたくない。

 

 

 

 おそらく、病気になる場合も、不慮の事故に合う場合にも必ず前兆があるはずです。

 

「なんかおかしいな」

そう思っていても、家事をしなきゃ、仕事をしなきゃ、まさか私が病気になるわけない・・・等々

ごまかすうちに、どんどん深みにはまっていく。

 

 

「なんかおかしいな」

そう思った時、もちろん病院に行くことをお勧めしますが、同時に

「これは、本当の私が何を伝えようとしているんだろうか?」

そう、自分自身に質問をすることが必要だと思います。

 

 

病気になる元々の原因は、ストレスです。

これは、誰かから与えられたストレスではなく、

肉体を持ったあなたと、本当のあなたズレ、ひずみのことです。

 

そのままで行くと、あなたがどんどん本当の自分からズレていくから、メッセージとして体調不良を起こして気づかせようとする。ちょっと、包丁で手を切って気づかせようとする。

 

それでもあなたが気づかないと、どんどんそのズレは、摩擦を起こし、もっと強いメッセージを送ってくる。

 

 

 

 あなたが、本当の自分(あなた自身)を信じていない時、特に強烈にメッセージを送ってきます。

何故なら、信頼関係が持てない状態では、あなた本当の自分は、タッグを組めないからです。

 

 

 次回は、私のダイエット経験から導きだした、病気と向き合う方法を、お話ししたいと思います。