※このお話は個人の妄想(BL)であり、実在の人物・団体とは一切関係がありません。
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結局しばらく微熱が続き、翔くんの体調が完全に落ち着いたのは出会って数日後のことだった。
「……こんなに長い間お世話になって……
潤には何てお礼をしたらいいか……」
「ううん。
全然大丈夫だよ。
元気になって、ほんと、良かった……」
夜勤から帰ってきて。
今日も俺は職場の工場からパンを貰って帰ってきて、ちゃぶ台にズラリと並べていた。
「……本当に、、ありがとう……
潤にはこの数日間、、食事から何から何まで世話になって……」
「いいんだよ。
俺言ったでしょう?職場がパン工場だから販売基準から外れたパンは無料で貰い放題なんだって 」
「……そうは言っても、、
お粥とかも作ってくれたし、、果物とかも剥いてくれて、、他にも色々……
布団も貸してくれて……
申し訳なさすぎて……」
布団はひとつしかなかったので翔くんにずっと貸していて、俺は座布団を並べて毛布を被って寝ていたのだ。
「……ほんとにいいんだよ。
しょおくんめちゃくちゃ体調悪そうだったし、、初めて会った時、お腹もすごく空いてるみたいだったし、、
……俺昔、よく空腹に悩まされていたから、、お腹空いてるって状況に弱いんだよね……」
「……え?
空腹に悩まされていた、って……?」
「……俺実は児童養護施設育ちでさ。
施設で、、暴力的な上級生とかに虐められたり、、俺のご飯やおやつを捨てられたりすることもあって。
でも施設の先生に訴えても後で隠れてますます虐められるだけだし、、
それに、、その人たちも、、施設に来る前は複雑な境遇で育ってきて、、
辛い思いをして生きてきたから、、そういうことをしてしまうのかもって思うと、、
……なんとなく誰にも言えなくて。
夜寝る時とか、、空腹で辛くて眠れないこととかしょっちゅうあったんだよね。だから……」
翔くんが黙り込んでいる。
しまった、つい……
「……ごめん。
こんなヘビーな話聞かされても困るよね。
ここ数日しょおくんと過ごして、、
……名前で呼びあったりして、何だか仲の良い友達になれたような気がして、、つい色々ペラペラ喋っちゃって……
はは、俺、そんなだったから友達も少ないし、実は高校もいってないから交友関係も狭くて、、上手い会話とか下手なのかも。。
……いきなりこんな話、、重かったよね、、
ごめん……」
「……!!
そんなことないよ!
俺だって、、潤とすごく仲良くなった気がするし……
俺なんかで良ければ色々聞きたいし、話してほしい!」
「……はは。ありがとう……
嬉しいよ……。
じゃあ、、しょおくん、、これからも俺と友達でいてくれる?」
「もちろん!
当たり前だろ?!」
自信無げに尋ねた俺に翔くんは力強く応えてくれたから。
「えへへ。嬉しい。
えっと、じゃあ、、
しょおくんの連絡先聞いていい?
インスタとかLINEとか、、」
俺はうきうきとスマホを取り出した。