こんばんは。

ルリです。


タイトルに(翔潤の日)と入れてますが、、

はい、大遅刻ですね。。


ルリは翔潤loversなのに2月5日の翔潤の日をすっかり忘れていて、、

他の方のブログで気づく始末。。


もうスルーしようかと考えていたのですが、思い出すとやっぱり気になっちゃって、、


ちょっとした短編を書いてみました。。


時代的には何となく大正くらいのイメージで。。

あまり中身はないですが。。


2月5日から6日も遅刻してしまったので、せめて「25分」に更新することにします。。

(ルリはスマホのアメブロアプリで更新しているので秒単位では予約できないから「25秒」で狙って更新することはできないし、「25時」という表示もないので、、せめて「25分」で←どうでもいいかな、、汗)


それでは、お話は下記に続きます。

よろしくお願いします。




J



うっ、うっ、、ひっく……


……そんなにひいひい泣くなよ潤……
まるで俺が虐めてるみたいじゃないか


うっ、うっ、、
だって……
ごめんなさい、、しょおくん……


しょおくんじゃない
今は先生だろ?


この辺り一帯の地主である櫻井家のお坊ちゃんである翔くんがつけてくれるピアノの稽古は厳しくて俺はいつも泣いてしまうんだけれどもしょおくんは才の無い俺を憐れに思って辛抱強く面倒を見てくれている


すると扉がノックされ翔くんのお母様が部屋に入ってきた


あらあら翔さん
今日も潤さんをこんなに泣かせて
さぁさ少し休みなさい
お菓子を持ってきましたよ
潤さんここの店のクッキー好きでしょう?


ありがとうございます奥様
だけどしょおく、、先生は悪くない
全ては才の無いこの潤が悪いのです


ほんとうに健気だこと
熱心なのは結構なことだけどもほどほどにね翔さん
潤さんも一生懸命頑張っているのだから


頑張るだけでいいのならそれは幼子と同じなのですよ母さん
潤ももう15になるのだからそれだけではダメなのです


翔さんはなんと厳しいのでしょう
潤さんや辛ければいつでも止めて構わないのですよ
お庭で花など愛でながら皆でお茶でも楽しみましょう
ちょうどわたくしがお世話している薔薇が綺麗に咲いているのよ


母さんそろそろ部屋から出て行ってください
稽古の邪魔です


まぁつれないこと


お菓子は有り難くいただきますね


翔くんがしれっと奥様を追い出すと


ほら潤続きだよ
1と5の指をもっと開いて
手首をリラックスさせて指を鍵盤に置いて……


鍵盤の上にある俺の手の甲に翔くんの手が重なる


あ痛


どうした


ちょっと手指を伸ばしすぎて筋を痛めたみたいです


それはいけない
すぐに冷やしたほうがいいのではないか
氷を持って来させよう


大丈夫です
このまましょおく……先生の手で


俺は翔くんをじっと見つめる


鍵盤の上で重なった互いの手と手


……じゃあ休憩にしようか
母が持ってきた菓子でも食べよう
……潤は手が痛くて食べられないか?
俺が食べさせてやろう


翔くんの右手は俺の手の甲に重なったままだから
左手で皿からクッキーを1つつまんで俺の口元に持ってきてくれた


口を開ける直前に俺は囁く


……一緒に食べたいです、、先生……


俺はクッキーを半分程度唇で挟みそのまま翔くんを待つ


翔くんは黙って俺の唇に自分の唇を重ね合わせる

鍵盤の上の手と同じように


……甘ったるい菓子だな


……ほんとうに


……でも潤の唇はもっと甘いな


……先生の唇だって……


……先生じゃない、、今は、、「しょおくん」だろ?


……もうピアノのお稽古は終わりなのですか?


……ピアノは今日は終わりだ




ーーーーー




翔くんの腰が俺の上で揺れている


ピアノの稽古では泣くのにどうしてこれでは泣かないんだ


この行為は幸せなだけで少しの辛さも苦しみもないからです


痛みもないのか


潤にとっては甘美な痛みなのです


……ピアノの稽古の時のように、、いつかは大きな声で潤を啼かせてみたいものよ


そうなるとまた奥様がこの部屋に来てしまいます


はは
それはちょっとばかり困るな

……まぁ、、別に構わないけどな


翔くんが力強く俺を引き寄せるから
俺と翔くんがますます深く繋がって


俺はふと窓の外に視線を向ける
明るく降り注ぐ昼の光の中
奥様が育てたといういくつもの大輪の赤い薔薇がこの部屋を覗き込んでいた


fin