食事のオーダーは潤くんにお任せした。
普段あまり食べないものが多くて、正式な料理名はよく分からなかったが、味はもちろん美味しかった。
テーブルで色々食べた後、場所を移動して小さな砂浜にあるベンチに座った。
なるほどお酒飲む時はこっちに来て気分を変えるのね。
真っ白い砂浜と真っ青な水槽。極彩色の熱帯魚。
ベンチとお揃いのテーブルには食後に合う甘めのシャンパン。
そして隣には美しい潤くん。
何だか潤くんの出るドラマみたいなシチュエーションに照れてしまい、ついついお酒が進む。
横にいる潤くんが俺に少しだけしなだれかかってきた。
「ラブチェアにリーダーと座ってお酒飲んでたら、、ちょっと甘えたくもなるよね」
水分をたっぷりと含んだ大きな瞳で、上目遣いに俺を見る。
こんな間近にある艶麗な潤くんの瞳。
これに惹きつけられない人間がいるのだろうか。
俺は吸い寄せられるように潤くんにキスをしていた。
ほとんど無意識だった。
「ん…」
潤くんの儚げな声にはっとして、俺は唇を離す。
「ご、ごめ、、、!」
まだ告白の返事も聞いてないのに。
俺ってやつは。
俺は気を取り直して尋ねた。
「あの、、この間の、、俺の告白…」
「うん…ふふ、、。あの時も言ったけど、、俺、本当に嬉しかったんだよ」
それは聞いた。
気になるのはその後に続く言葉だ。
「嬉しかったんだよ。でも…」って逆接が入る可能性もある気がして。
今日のこの感じだと、期待していいんだろうか。