<~Sorciere~1 藤雲>
遠い場所にいる君へ・・・
この空を見ていますか・・・
この綺麗な薄紫色の夕方の空を見上げていますか?
あの雲は僕の瞳の中にしか映らない
でも、この空に浮かんでいるぼんやりとした月は見えているでしょう?
逢えない日を・・・・夜を・・・
僕はこの繋がっている空を見上げて
逢えない距離を埋めようとしているんだ。
本当は想ってもいけない人なのかもしれない。
でも、もう遅い・・・・
絡み合った想いをほどくには・・・
時間をかけすぎた・・・・
好きになりすぎた・・・・・
週末・・・いや・・・本当は今にも君に逢いに行きたいのに
簡単には逢えない人・・・それが僕の恋人・・・・
どうしてそんな人を想ってしまったのか・・・
もっと簡単に逢うことができたり
ややこしくない関係で、
いつでも手を繋ぐことができたり、笑い合ったり
キスをしたり・・・・
そして、いつも隣にいることができたら・・・
そんな人を望んだら手に入る僕なのに・・・
どうして、君じゃないとだめなのかわからない。
この綺麗な空を、君も見上げているかもしれない・・・
そう思うだけで心がふるえる・・・
ラベンダー色の空は、同じように僕たちに夜を連れてくる。
でも・・・
君は僕じゃない人といるんだ・・・
望んでも手に入らない人・・・
想い合っても仕方のない人・・・
そう納得して君との関係を受け入れた筈なのに・・・
こんな夜は寂しくて・・・
つい、違う恋を望んでしまうんだ・・・