こんばんは


こちらも、最後まで観ました。
ほんわかと、良いドラマだったなあ…。
期待通りのおもしろさで、満足度は高めです。


もともと、大人になった主人公たちを描くことに抵抗はなく、ワクワク感が強かったのですが、それが、ラストまでつながっていった、という感じです。


ほとんど、メインキャラクターだけで描かれたからか、物語そのものに集中できたし、キャラクターの個性をより強く感じ、好きになっていきました。


キャラクターといえば…ピョン吉の存在が、本当に素晴らしいです。
前にも書きましたが、表情豊かなCGも見事だし、感情のこもった、満島ひかりさんの声のあて方も見事。
何度泣かされたか…(;_;)
平面ガエルなのに、侮れないですね。
彼自身の生き様に、ドラマがありました。


ゴリライモも、全編通して好感の持てるキャラクターでした。


区議会議員選挙で当選し、「ゴリラパン」の経営も順調と、見た目には、完全にひろしの上をいっています。


ですが、彼の中には、毎日のところどころで、ひろしに負けている、という意識が少なからずあり、それが、彼の人間性に少しだけ深みを与えている、という構造になっていました。


それに対し、ひろしは、「やっぱり、ゴリライモには勝てねーな(^_^;)」という思いを持ちながら、ふいに、彼に対して優越感を抱く瞬間もありました。


そんな、お互いに対する思いのバランスが絶妙で、それが、私には心地良かったです。
ひろしなりに考えて投じた一票が効いて、ゴリライモが当選するくだり(8話)は、特に印象深いです。


ピョン吉が姿を消した(9話)あと、どんな展開になるのか気になりましたが、意外性もあって、楽しかったです。
皆が必死で彼を復活させようとしたり、ひろしが提案して、顔をかたどったパンが売り出されたり、という話を観て、ピョン吉って、愛されているんだなあ…と思いました。
「生きていて、良いんだよ」(byひろしの母ちゃん)というメッセージにも、このドラマらしい温かみを感じました。


葛飾区立石が舞台で、ロケもたくさんありました。それもあって、下町の良さ、人のつながりの良さがより強く描き出されていたのも、好みです。


東京に行ったとき、東京スカイツリーの真下の、いわゆる下町を歩いたので、そうそう!この感じ!という気持ちになるのが、すごくうれしかったです。
(余談ですが、二宮さんも、こんなまちで過ごしたのかな、と、しみじみ思っておりました)


「大人だから」を言い訳に、いろいろなことを敬遠したり、遠慮したり…しなくてもいいんだな。
このドラマから、そんな思いを受け取ったような気がします。


登場人物の言葉には、人生で大切な何かがつまっていて、それで気持ちが軽くなることも、しばしばありました。


脚本の力、役者の力、そして、作り手の力を強く感じたドラマでした。