先週追いつき、5話は、ほぼオンタイムで観ることができました。


観るたびに、少し昔の自分を思い出して、胸が痛みます。
それだけハードな現場なのだな…と、しみじみ。


学校、特に教師を取りまく事情がリアルに描かれているなあ、と思います。


2話では、子どもたちのほのかな恋と、モンスターペアレントならぬ、ファミリーとの闘い。
3話では、給食費をめぐる子どもたちの葛藤。
4話と5話では、「教師の不登校」を軸にした、教師と子どもたちの関係性。


どれも、今日的な問題を扱っていて、リアルな思いが伝わります。
でも、そうなりすぎない、ドラマ的な展開なので、重いけど、落ち込んだままではない、毎エピソードごとのラストになっていると思います。


モヤモヤは確かに残りますが、あえて、100%解決という選択肢をとらないことが、「現実はずっと続いていく」ことを象徴しているような気がします。


前のエピソードで相当悩んでいた子どもが、別のエピソードでは、傍観者になっていたりするのも、ドラマの中のリアルな描写ですね。


給食費の問題の改善策は、すごく前向きで効率的だと思いました。
わずか500円。でも、給食費の500円は大きいというのが、実感としてあります。


就学援助についての考え方は、私も、ドラマと同じような感じです。


教師と子どもたちの関係性の中で、教師によって態度を変える、という描写がありましたが、これは、シビアすぎて、心が痛みました。


劇中で、教室はしっちゃかめっちゃかになっていましたが、実際にあの場に立つのは、すごくつらい…。
だから、大橋先生の心情は、痛いほど伝わってきました。


子どもたちの気を引くためにいろいろやってみても、彼らの観察眼の鋭さはすさまじく、短い時間で、「この人にはかなわない!」と思えるか、そうでないかを見極めてしまいます。


成瀬校長が教室に入ると、とたんにおとなしくなっていましたが、子どもたちを黙らせるのは、このドラマでは、彼と桐原先生くらいかもしれません。


このエピソードでは、ただ、大橋先生が復帰できた、というだけで、問題解決への糸口はつかめていません。
引き続き、状況を見守っていきたいと思います。


やっぱり、ターゲットを変えて弱い者いじめをする、あの3人組が、カギになりそうです。
リーダー格の女子は、何かというと理屈を並べてくる、なかなかの強者です


そういえば、新しいターゲットになった子どもを演じるのは、「ゲゲゲの女房」で、布美枝と藍子の小学生時代を演じた彼女ですね。
困った表情が印象に残って、顔を覚えてしまいました。


成瀬校長に、これでもかというくらいこき使われる武市先生は、経験が少ないぶん、教育の問題にフラットな感覚で接していく存在です。


転職情報誌を読んでいたりして、教職に対し、ドライな考えを持つ彼女。
それがどう変化するか、にも、注目しています。


桐原先生の身に起こった8年前の「事件」は、途中、少しだけ登場しました。
「校長は、かつての桐原先生に似ている」と評されていましたが、後半は、これが、もう少し詳しく描かれていくのでしょう。
だんだんと校長をアシストするようになった理由も、明らかになるかな?


熱い成瀬校長、冷静な桐原先生、ただ必死な武市先生など、教師のキャラも多彩です。
役者さんが一生懸命に役と向き合っているのも、ひしひしと感じます。


毎回、シビアなテーマが扱われますが、それらを正面きって描いているのが、気持ちよかったりもします。
よくぞ取り上げてくださった!みたいな。


後半も、そんなすがすがしさを味わっていきたいと思います。