これも、やっと観ました。
少しずつ解き明かされる謎と、ほころびを見せる家族と、胸が熱くなる親子関係。
なんか、良いもの観たな~と。


加賀のポリシーとスタンスが明確に提示され、貫かれていたので、彼の言動に説得力がありました。


息子が少女を殺してしまったことを隠すため、夫妻は、遺体を公園に運び、アリバイ工作に励み、果てには、夫の母親に罪を着せようとする。


連ドラと異なり、犯罪の一部始終を初めに見せているので、これが、どうやって崩されていくのか、気にしながら観ました。


犯人がわかっていると、早く気づいて!という気持ちにもなりますが
そこは加賀なりに、ちゃんと見通していたのですね。


一家を演じた役者さん、皆、良かったですが、おばあちゃんを演じられた佐々木すみ江さんが、とても印象的でした。


認知症の程度や症状は、人それぞれですが、本当に、認知症の人がそこにいるようなリアルさがありました(私にとっても、認知症は、身近な病気なので)。


実は、事件解決へのカギとなる人物なので、そういう感情込みということを考えると、すごいな…というしかありません。


タイトルの「赤い指」も、クライマックスになって初めて、その意味がわかるようになっていました。
月並みですが、なんか、ジーンときました。


謎が解け、真実が語られだしてから、私も、ゆっくり、少しずつ、伏線を整理しました。
もう一回観たら、また、違うとらえ方ができると思います。


あと、加賀親子の秘密…というか、親子愛には、泣いてしまいました


松宮が何回説得しても、加賀が父親の見舞いに来なかったのは、夫婦愛、親子愛だったのですね。


最後に、ここで泣かせるかあ~って。
やられましたね。


これは、「新参者」では結局描かれなくて、いつ観れるのかな?と、待っていましたが、予想以上に良い話でした。


そして、やっぱり阿部ちゃん、加賀恭一郎が似合っています。
松宮はやっぱり、振り回され役で…。
そんな溝端くんも、良い感じでした。
あっ、松重さんも、あの渋さが良かったです!


加賀シリーズだけあって、単なる謎解きに終始しないのが良いなあ、と思いました。
人情系ですが、押しつけがましくないのが特徴ですね。


忘れたころにまた、スペシャルで観たいシリーズです。
本は、なかなか読めない
と思うので