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およそ半年振りに俺はMと再会した。


Mは本当に嬉しそうにしていた。

溜めていたものを流し込むかのように

俺にいろいろと話してくれた。


新しい友達のこと これまでのアップデート ギルドに入ったこと

イベントのことや ブログや動画を作っているのだ ということ。


途中気が付いたのは、Mがとても大人の話し方をしていた ということだった。

ブログのせいで有名人になっていたのだ。背伸びし続けた結果とはいえ 僕は驚いた。


「や~ 実はね Mの動画をyoutubeで見かけたんだ。そこからブログを見て・・・・

懐かしくなって戻ってきたんだ。」


Mは急に黙ってしまった



「先生・・・ あのね」


話し方が突然 昔のMに 戻った。



「私ね、先生に感謝を伝えたかったの ありがとうって」


「でもね 先生は絶対戻ってこない ってわかってて・・・」


「だからね ブログをやってみたの 動画も作ったんだよ」


「いつか 先生が見つけてくれて ここに戻ってくれますように って・・・・」



思い出すだけでも涙が出てくる。


僕はそれまでこれほどの 真っ白で 真っ直ぐな

すごく とてもキレイなものに

触れたことはなかった。


これからも M のこのキレイなものを 超えるものに僕は出会わないだろう。 



それにしても 神様はなんという悪戯好きなのだろうか。

Mのこのキレイな気持ちに 流石の神も動かざるを得なかったのだろう。



そこから先の会話はあまり覚えていない。

僕は動揺を隠すのに精いっぱいだったと思う。


もうこの子を残してどこかにいくことはない  そう思った。



僕はまたそのゲームに戻り、本格的に再開した。

MとのLVも離れていて、色々と遅れを取り戻すのに必死になっていた。


MはMで ブログや動画も 俺が戻ってからも続けることにしたようだった。


ひと月ほど たった頃だろうか



事件が起きた。


有名税 とは良く言うことだが

某掲示板の晒しスレでMが叩かれていることを Mは知ってしまったのだ。


Mはゲームにログインしなくなった。


俺はブログに励ましのコメントをしてMが戻ってくることを祈った。


なんという悲しいことだろうか。


俺に見つけて欲しいばかりに始めたブログ

それが原因で有名になり、掲示板にMの名前が出ているのだ。

もし俺がこのゲームを離れなければ、こんなことにはならなかったのに・・・・


俺に出来ることは少ない。


思い付いたのは 俺がこのゲームのオリジナル動画を作って

Mが戻ってきたときに見せてあげることぐらいだろうか。


俺は思い付くと同時に行動していた。

Mの動画を手本に、技術的なことはある程度Mから聞いていた。

完全に自分のセンスで作るにはどうしたらよいか。

色々考えてなんとか1週間ほどで俺の動画は出来上がった。



Mは戻ってきた。



Mは意外にもケロリとしていた。

自分が陰で悪口を言われていたことよりも

それを発端に自分のブログが荒れていたことがショックだったようだ。


俺はMに自分で作った動画を見せた。

単純に ただ単純に Mを喜ばせたかった。


「さすが先生だね。私には思い付かない切り口だもん。」


このころからきっと 僕とMの「先生とM」

という関係は変わったのだろうと思う。



それからも僕は動画を作り続けた。


ある程度落ち着いてから じわじわと俺の体に電気が走っていった。


あぁ そうか 多分俺は こういうことが 向いているのかもしれないな。


こういう仕事なら 多分俺は 楽しくやっていけるんじゃないだろうか。


Mに感謝した。


まさかこんな形で 俺はまた動き出せることになるなんて。


そしてMは俺にとって形容のつかない

とてもとても 大事な存在になっていった。



その当時聞いた話では Mは愛知のとある都市に住んでいるということだった。



いつか必ず いつになるかわからないけど


俺はMを 先生らしく立派な状態で Mを 迎えたい。


そんなひそかな願いと想いもうちに秘め、俺は就職活動を開始した。


人の意志と想いの強さは不思議なもので


俺は2ヵ月もかからないうちに 名古屋での就職が決まった。




Mが中学生になった春のことである。