一人で電車に乗って帰りました



そこで思うのです

どうして言われるがまま

ここに来てしまったんだろう

上司に相談するべきだった

私もその気があったとか思われてしまうかもしれない

あの人、嘘ついた

言ったのに言ってないって嘘をついた

皆、私の話より

向こうの話を信じるかもしれない

会社、辞めるしかなくなるかも




途中、マナーモードにした電話が何回もなったけど

怖くて出られませんでした

自宅近くの最寄り駅で降りて

部屋までの道を歩いていたら

またブーっと電話が鳴ったので見てみると

さっき電話で話した元の上司でした


電話に出たんです


すると

今どこにいるの?

少し話しましょう。

これから車で迎えに行くから部屋で待っていて。


その通りにすると

40分くらいで再び電話が鳴った

私の住むマンションの下にいるから降りてきてちょうだい

貴方は驚くかもしれないけど

私がいるから大丈夫だから

出てきたら分かる所にいるから

真っ直ぐ私達のところに来て



降りていくと、入口のど真ん中に真っ黒な車が止まってて

助手席から元の上司が降りてきた

後ろのドアを開けて乗るように促された

中には知らないおじさんが乗っていました


車に乗り込めない私に元の上司が耳元で

「大丈夫よ」と言いました


車に乗って直ぐに知りました

私の隣に座る、知らないおじさんは

取締役の一人でした

名刺を渡されたので知りました


車の中でそのおじさんに

「怖かったでしょう。ごめんね。」と言われました 

その口調はとても穏やかで優しく聞こえた

だけど、警戒心の強い私は

何も言えませんでした


車が向かったのは会社に関係する施設でした

そこの一部屋に通されると

中には、私の上司である部長と

電話で話した課長、そして私の同期が2人

その同期の上司1人

(その日に私に何が起きたか知る人物)

がいたのです


動きが早い!と怖くなりました



上司に促され椅子に座りました

まず、その日に何があったのか説明するように言われました

だけど、緊張と、さっき自分に起きた出来事がショック過ぎて上手く言葉になりません

支離滅裂なんです

上手く言葉にできていないのが自分でも分かる


部長が私の同期に代わりに知っている事を話すよう言うと

私が伝えたことをそのまんま話しました


それは正しいか?と聞かれたので

頷きました


少し休憩しようと

同期の上司が私の顔色が悪いのではないか?と気を使ってくれたんです

温かいものを課長が買ってきてくれて

蓋を開け私に持たせました


私と私の同期から少し離れたテーブルで

大人たちがコソコソ話しだした

それがとても怖かったです

自分に不利になるようになるのでは?と

とにかく、どうにかされるのでは?と怖くて怖くてたまりません


実際に手を出された女子社員が退職に追い込まれ

相手の男はのうのうと居座ってる現実を見て知っていたから


その時に元上司が

「〇〇をここに呼んで!!」

と言ったのが聞こえました 

その時に部長と目が合った 

部長は私から目を逸らして

背中を向けました

小さな声で何かを言っていました


それに対して取締役が言ったんです


〇〇を出勤停止にしろ

その後はわかってるな?

今直ぐ連絡しろ

異論がある様なら俺が聞くと伝えろ

行け


その声は、さっきの車内で私に話しかけた穏やかなオジサマの話しぶりとは全く違った物でした

同期の2人もそれに固まっていました


途轍もない圧のあるものだった




だけど

その後、私にイタズラをしようとしたあの男はとんでも無い嘘をつきました


数日後、元の上司から連絡が来て知らされました

(私はその日から長い事休職しました)

あの男の妻が会社にやって来て

部長に言った内容を



女子社員に好意を寄せられて困っていた

その日は仕事先へ向かう車の中で

その話をした

女房がいるから気持ちには応えられないとハッキリ言ったのが気に障ったようだ

突然に泣き出して困り果てていた時の電話だった

どうして夫が出勤停止なんだ?

何れ追い払うつもりだろう?

裁判する覚悟はある

こっちは家庭持ちなんだ

黙って引き下がるつもりはない

その女子社員に会わせて話をさせろ


凄い剣幕だったらしい


あの男は

嘘八百並べてきました

自分の妻以外に

誰も信じてないのに


会社は私に会わせる事はできない

精神的なショックが大きくて会社を休んでいる

と伝えると


その女は〇〇取締役の女だそうですね!


とあの日いた取締役と私が不倫関係にあると言い出しました