予兆はあった

夫の病名は胆管癌。胆管が入りこんでいる肝臓と膵臓の一部を切除し、あちこち繋ぎ合わせたそうだ。術後は体にたくさんの管をつけて袋をぶら下げていた。熱が出て苦しそうだったけど何もできなかった。今考えると予兆はあったと思う。数年前から原因不明の体の痒みがあった。最近は体の怠さがあり夜早く寝るようになっていたし、体重が減って来ていた。一番私が困っていたのは口臭と加齢臭だった。歯医者さんには「歯はよく磨けてますね」と言われていたらしいけど果物が腐ったような謎のベリー臭と寝具からは油が古くなったような加齢臭がしていた。夫も歳だし仕方ないのかなぁと思っていたけど、癌から毒素が出ていたのだと思う。退院してからは夫の口臭は一度も感じていないし、加齢臭もあまり感じない。体の中がきれいになったのだと思う。清らかに痩せて顔の印象も修行僧のよう。なんだかこれから少しずつ良くなってくれそうな気がしている。