母と私の誕生日が11月のため毎年11月に家族で集まり誕生日のパーティーをする。
2023年の11月もその予定でいたのだが父から二人とも風邪気味っぽく数日前一緒に旅行をしていた人がコロナに感染していたため今回のパーティーは延期した方が良いのではないかと家族のグループLINEがきた。
ちょうどインフルエンザも流行っていた時期だし大事をとって来月に延期しようという話になる。
母79歳、私50歳の誕生日はそれぞれおめでとうLINEを送りあった。
11月も終わりに近づき延期したパーティーはどうするかなぁと考えていると父から「母がかかりつけ医で頭のMRIを取ったらすぐK大学病院へ行けと言われたので今大学病院へ向かうバスの中だ」とのLINE。
まだそのLINEを見たときはそこまで大事だとは思っておらずその後のK大学病院からの着信に気が付かずに家事をしていた。
着信に気が付き、わざわざ病院から電話をかけてくるということは重症なのではないかと折り返し電話するも繋がらず。
不安になり家族LINEに「病院から電話あったけど出られなかった。どうした?」と入れると妹から直接電話がかかってくる。
「お母さんの頭に大きな腫瘍が見つかったらしい。本当はすぐ入院しなくちゃいけないのにお母さんがどうしても帰ると言い張ってとりあえず今日は帰るらしい。詳しい話は直接先生に聞くけど私は今から実家に行くよ。お姉ちゃんも来られる?」
途中で妹は泣き声に。
「もちろんすぐ実家へ行くよ」と伝える。
実家は同じ東京都内ではあるものの電車やバスの乗り継ぎがうまくいかないと家から1時間半以上、ひどいと2時間近くかかる。
K大学病院も同じような時間がかかるので今後入院となったら通うのがなかなか大変だなぁ・・・なんてまだ事の重大さをわかってないことを考えながら実家へ。
実家につくといつも通りの両親と妹。
まるで年に数回、それぞれの誕生月に集まった時のように「ただいま」「おかえり」とやりとり。
お茶を入れて一息ついてから経緯を聞くことに。
父が数年前に脳梗塞を起こしたことがあり(現在は少し左手にしびれが残っているものの大きな後遺症なし)それから年に1回両親はかかりつけ医で脳のMRIを撮っている。
母は今年(2023年)4月に一度MRIを撮っていてその時は何も問題はなかった。
今回は血圧の薬をもらうためにかかりつけ医を受診したところ母の受け答えに違和感を覚えた医師がMRIを撮る事にしたそう。
すると直径68mmの影が左脳に映っていたためK大学病院への紹介状を書くのですぐに行くようにと指示を受ける。
MRI画像を確認したK大学病院ではすぐに入院するよう言われたが母がどうしても家に帰って片付けないとならないことがあると拒否。先生がだいぶ粘ったようだが頑として聞かないため、明日一日で片付けを終わらせ明後日より検査のため入院ということで着地。
(そんなに片づけなくちゃいけないことってなんなのかと気になるとは思うのですがちょっとここでは割愛します・・・)
当の母は自覚症状がなく「みんな大げさなのよ」と笑って「最近少し言葉が出づらいことはあるが同年代の人は同じようなものだ。年下の父の方が忘れっぽいし全然言葉が出てこないことがある。」「あのMRI画像は何かの間違いだから検査の入院もしなくていいのに。」とまで言い出す始末。
何もなければそれで良かったねとなるんだから検査入院だけは絶対するからね!と説得しなければならなかった。
ただその時は私も医師が大げさなだけで簡単な手術でなんとかなるんじゃないかと思っていた。もしかしたら本当にMRI画像が間違えているのかもしれないし・・・なんてありえない事も思っていた。
とりあえずその日は私も妹も帰ることにした。
ただ家を出て妹と二人になった途端、二人の口から出た言葉は「お母さん、ちょっと変だったよね」だった。
会話はできている感じはするが時々普通の言葉が出てこないようになったり、話していた内容とは全然違うとんちんかんな事を言い出したり。
ただ、MRIの件がなければ「ああ、母も年だしな。少し痴呆が始まったのかな?」と思ってしまう程度ではあった。
とにかく検査をしてみないことにはどうなるのかも分からないしあまり悲観的にはならないようにしようと考えながら帰宅した。