真摯なスポーツ精神ということ
大毅“レスリング”で減点ラッシュ
最後はボクシングではなかった。WBC世界フライ級タイトルマッチ、12回は度重なるレスリング行為で何と減点3を受けた。前代未聞の反則劇。最大で10点差が開く大差の判定で亀田大毅が敗れた。
昨年2月のデビュー以来、豪快に左右フックを振り回し、早い回でのKO勝ちを量産してきた。ただ対戦相手は実力が不明な外国人選手ばかり。試合より、終了後のカラオケの時間が長いことは度々で「日本人と試合をすべきだ」という批判の声は根強かった。
「日本人とはいつでもやってもええ。今回はチャンピオンベルトを持ってるから、やってやる」。威勢は良かったが、自分より3倍以上の試合数をこなしてきた王者の前に経験不足を露呈した。ガードを固めて、左フックを振り回す単調な攻撃に終始。途中からは頭から突っ込むだけだった。
長男の興毅を含め、亀田兄弟にとっては初めての敗戦。試合前は内藤をののしり続け「負けたら切腹」とまで断言していた。メディアの演出でスター扱いされてきた18歳のメッキが無残にはがれた。ここからどうはい上がるだろうか。
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試合前から、TBS系列のTVでのアピール。「負けたら切腹」というアピールも結局、玉砕で終わった。
マスコミの視聴率合戦に巻き込まれ、そして話題の家族となった「亀田一家」は、今日の試合で、あるひとつの転機を迎えたと思う。
関西大阪にいると、やはり「亀田家族」への熱狂的なファンが多いようだ。
だから、このコメントも、またまた、そういうファンなどから攻撃的なコメントが飛んできそうだが、しかし、やっぱりスポーツは「真摯」ということが大切なのでは、と時折感じるのだ。
「亀田一家」はもし、TBSの視聴率稼ぎに利用されなかったら・・・もっと、静かな挑戦であったら・・・もっと・・・と、思わずにいられない。
確かに、ボクシングに真摯に取り組んでいた素晴らしい親子だったと思う。
しかし、過度にマスコミに利用された結果、「常に勝たねばならない」宿命を負い、そして、そのための対戦相手が用意され、そして、観客が不思議に思うような試合であっても勝つことにこだわざるを得なかった。
今日、試合が終わって、きっと「亀田親子」は、少し気付いたのではないか と期待する。
決して、美しい試合内容でもないし、決して絶対強い というチャンピオンの内藤選手でもなかったはずだ。
しかしながら、スポーツはやっぱり、戦う相手はマスコミでも観客でもなく、対戦相手なのだ。
それを内藤選手は、ひたむきに取り組んだのだと思う。
「負けたら切腹する」という意気込みは素晴らしいが、あまりにも現実離れもしているし、時代錯誤もいいところだ。見ていて、残念でならなかった。
ドーピング疑惑で、結局 メダルを返上したというニュースも、この亀田親子も、結局 根っこは同じものではないか と思った。
勝負には勝たねばならない。
それは、正しい。
しかし、その反面、勝てば良い というのではないのではないか?
今日の試合を見ていて、きっと、亀田親子はもっと強くなるのでは、と、素直に感じたのは、私だけではないと思う。
▼坂田健史(世界ボクシング協会フライ級王者) 経験の差が出た。内藤さんはうまかった。大毅君はこれからの選手。最後まで崩れなかったし、これからもっと強くなると思う。
私もそう感じたとてもいい試合だった。