9回に及ぶ連載となりましたが、ようやく完成しました
いつものように「王手」となったところで予期せぬハードル出現で、さらに土日を費やすことになりました
このモデル、ボディーはスパークルフィニッシュ特有の極度に厚い塗膜でしたが、実はネックの塗装も相当なものでした
オーナーの要望でヘッド裏にあるシリアルナンバーを残したので、その部分で旧塗膜の厚さが確認できますが、これを剥がしてラッカーリフィニッシュしたので、ネックポケットも緩々になってしまったのです
この場合、ネックポケットの側壁にスペーサーを入れて調整します。
すでに塗装を済ませていたので、その部分の塗装を落とし、薄板を接着して再塗装します。
これでネックポケットの問題は解決ですが、もう一点気になったのは…
ジョイントネジが何故かギター用の4㎜径のネジで、とても細くて頼りないものでした
近年では中国製の安物でも、もう少し太いネジが使われているのに、エドワーズが4㎜とは解せません
なので5㎜径の太い物にチェンジします
左が交換する5㎜径で、右がオリジナルの4㎜径
左が交換する5㎜径で、右がオリジナルの4㎜径
当然ボディー側もネック側もネジ穴を少々拡張します。
ボディー側は5㎜ビット、ネック側は4.2㎜ビットを使用しました。
ヴィンテージスタイルのスパイラルブリッジに交換
ボリュームとトーンノブはストラト用を指定されましたが、これにもプチ苦労がありました
ストラト用は当然、ボリューム・トーン・トーンの3点セットなので、ジャズべのようなボリューム・ボリューム・トーンのセットはありません
それでナチュラルレリックの進んだ同じメーカーのボリュームノブを探すことになるのですが、これがなかなか
やや色味が違いますが、ようやく見つけて搭載できました
もはやカスタム前の印象とは、まったく異なるベースに仕上がりました
before
after
2PU化とコントロール類の変更、ピックガードを含むカラーリングの変更に加え、重要だったのはネックポケットの彫り下げによるフィンガーボードの沈下加工。
これらのカスタムには他にも色々利点があったと思います
なにより5㎏を超えていた重量が、(ピックアップの増設にもかかわらず)約500gもの軽量化を達成
before
after
それから、塗膜が極薄となったことでよりナチュラルな響きを得、
丸太のようだったネックグリップもグッと細く感じるようになりました
いただいた費用は49800円
これには
べっ甲ガード材 5500円
Mタイプピックアップ 8000円
ブリッジ 2500円
その他、ミニスイッチやノブ、塗料や無数のペーパー等の費用も全て含まれます。作業時間は約45時間
(要するにドンブリ勘定です)