どうも私は大きな勘違いをしていたようで・・・
こういったエレキギター(ベース)のDIYキットという物は、エレキは弾くけれども、工作も大好きという趣味人の初心者向けセット、という認識でいました
なぜかというと、夏場にホームセンターに行くとよくあるじゃないですか
子ども向けの木工おもちゃ自作キットが
特別な工具が必要であったり、素人では作業の難しい部分はあらかじめ加工を済ませてあり、ドライバーやキリなどの基本的な道具だけあれば短時間で完成できるという物です。
まさにそれですやん
…でも実際に作ってみると、全然簡単ではないです
まず、FENDERにGIBSON系のブリッジを搭載する場合、その高さが問題になります。
ブリッジを一番下げてもまだ、かなり高いです。
これを解決するためにキットではネックポケットを浅く、ネックヒール部分を厚くして指板の位置が高くなるようにしています。
これは、普段GIBSONやGRETCHなどの箱物を弾いている人は馴れているでしょうが、普通にテレを弾いてきた人には違和感が大きいと思います。
そこでネックポケットに傾斜をつけて、若干の仕込み角をつけようと思います。
厚めのシムを挟むという手っ取り早い方法もありますが、当然いいことはありません
作業途中の画像ですが、赤い塗料は削り量を把握するための目印です。
この作業によってネックとボディーは密着したまま仕込み角がつきます。
それから弦を張ってみると、この作業を実施したにもかかわらず弦高がやたらと高い
原因はコレ
ナットの溝が目印程度にしか切られておらず、ものすごく高い
これを適正な深さまで削るには「ナットファイル」というナット溝切り専用の工具が必要で、だいたい10000円くらいしますよ
09~42や10~46などの基本セットもありますが、自分好みのゲージに合わせてバラ売りもされてます。私はベース用も含めていろんなサイズを揃えていますが、DIYキットと別にこれを購入する人はいないでしょう
素材もプラスチックで安っぽいので、この際牛骨で作り直します。
これが済んで弾いてみると…あちこちバズる
フレットの表面を拡大鏡で見ると、フレットを打ち込んだだけで擦り合わせの作業はやってないみたいです
仕方なく一度弦を外し、マスキングをしてフレットファイリングを実施します
※フレットの削りカスは磁力に吸い寄せられるのでフロントPUまでしっかりマスキングします
経験の少ない人がストレートに組んでも一応音の出るギターは出来上がるでしょうが、弾き易い楽器に仕上げられるかどうかは別問題ですね
あとは見た目の問題ですが、中国製特有の巨大でM字型に広がったストリングガイドは右側の物にチェンジし
大きくピカピカのピックガード用ネジも、ナチュラルレリックの進んだ物に交換しておきます。
明日には完成できるかな