SUGIZO Vは組み上がってセットアップを始めたものの、ナットが低すぎて開放弦でもビビるため、牛骨で作り直すことにしたのですが、今日は急遽別の仕事が入ったのでそれを記事にします
以前私と同じ小学校(私立)に勤めていた同僚の先生が、その後公立の小学校に移られて、家は近いものの互いに忙しくて会う機会は少なかったのですが、昨年の暮れに「〇〇先生に会わせたい子がいるので連れて行ってもいいか?」と連絡がありました
なんでも昨年小学校を卒業して中学校に上がったばかりの男の子がエレキにのめり込んでいるので、一度会ってやってほしいというのです
私も教え子が付属の中学・高校に進学し、バンドを始めた連中の機材の面倒を見ることはありますが、女子オンリーなので見せるのが恥ずかしいようなデザインの物を作ることを強要されています(近いうちにお見せします)
・・・で昨年暮れに来た少年は、買ってもらったばかりの真新しい青のヤマハPacificaを持って来ました しかし最近は尾崎豊にハマり、テレキャスターが欲しいのだそうです
調べてみると、尾崎豊はFENDERの他にビル・ローレンスのテレモデルも使っていたようですね
ヘッドがカギ状になったやつです
私の家に来たその少年は、無数にあるボディー材やネック材、壁一面の棚に整理された各種パーツ類を目の当たりにし、思うところがあったようです
新たにテレキャスターをねだるのではなく、テレのキットを買ってもらったそうです
小学校を卒業して間もない少年が、(1本目を手にしてからもいくらも経たないのに)人生2本目のエレキでもうキットの組み立てとは難しくないかい
以前スネークヘッドテレのKITに取り組んだ私は、1個しかないピックアップのキャビティ-をトリマーで広げないと入らないという経験をしました なので多少は自分で弄れないとプラモのようにはいかないだろうと思っていました
・・・ところが後日元同僚の先生が言うには、本人はキットのボディー材を使用せず、ボディーは自分で木材から切り出していると言うじゃありませんか製作途中の画像も見せてくれました
それから約2週間、今日完成したギターを持って2人でウチにやって来ました
おったまげ~‼
誰がどう見てもテレキャスターじゃん
ヘッドの先をビルローレンス風にしてあります。
キットなので、オリジナルデザインにできるように板状になっていたヘッドを強引にカットしてあります。
しかも・・・
ブッシュを1つ紛失したものの、バックローディング仕様にしてあります
(※ブッシュは見つかったそうです)
しかし完成したものの、どうやってもマイクの片方からしか音が出ないと
あ~ハイハイ
5分で問題を解決して、いいところを見せようと、先にハンダごてをコンセントを差し込んでからコントロールプレートやピックガードのネジを外し始めました
スッゲ~苦労してキャビティーの切削してる
大昔の私みたいに、ろくな工具もない環境で、ひたすら情熱と根性だけで木を彫り続けた痕跡です
見たところ配線にミスはありませんが、半田作業の経験が浅くてどこもゴッテリ団子状態に半田が盛ってあります
とりあえずショートしてそうなところを一通りやり直しましたが、やっぱり片方音が出ません
スイッチを疑って交換しましたが、やはり鳴らず
即座に解決してカッコイイところを見せようとしましたが…今日は入院してもらうことにしました
お帰りになってからリアピックアップを外すと、この付け根でコイルがハトメから外れていました
コイルの保護テープを外してからコイルの巻き終わり側は1周ほどいてハトメに留め、巻き始め側はほどけないので短いワイヤーを生かす機会はワンチャンスのみ
2000番のペーパーで先端を慎重に磨いたら、リード線から取り出したワイヤーを1本だけ繋いで半田づけ。それをハトメに通して固定し、テスターで確認
交換せずに済みました 新しい保護テープを巻いて
です。
来週引き渡すまでにもう2・3、気になるところを修正しておこうと思いますが、これを中学1年生がひとりで組み上げたというのは、でいいんではないでしょうか