明日こっちを発って東京に向かうので、地元では最後の更新になります
今回も「過去の製作品」2017年版からです。
もっぱらカスタムしやすいFENDER系ばかり弄っている私ですが、GIBSON系であっても中国製の安物はボルトオンネックになっていたりしますし、その上フラットTOPボディーだとFENDERと同じ要領でカスタムできるので購入することがあります
それで手を出してしまったのがコレ
実はカスタム前に写真を撮るのを忘れ、この画像は完成品です
元と同じイエローで塗ったので、ちょっと見はオリジナルと変わりません。スクロールして記事を読み進める前に、どこがカスタマイズしてあるか探してみてください
元はフォトジェニック製のレスポールJrのコピー品で、1PUに1ボリューム、1トーンというシンプルな構成でした。私はこれに余剰パーツにあったTEJ用のシングルコイルPUをフロントポジションに目立たないように追加し、それからセレクターのトグルスイッチも、市販品の中で一番小さいと思われるミニスイッチを秋葉原で探してきて2つのノブの間に配置。
これで売り出すつもりでした
ところが!
セットアップの際に重大な問題を発見し、結局オールラッカーリフィニッシュする羽目になりました
なぜかというと、次の画像をご覧ください。
バーテイルピースタイプのブリッジが、完全にリアPUと平行に取り付けられています
容易に想像できるかと思いますが、これではどんなに頑張ってもオクターブチューニングは合いません
これでは「作りが悪い」とか何とか言う前に、楽器として機能しません
「安かろう悪かろう」もここに極まれり、と言った感じです
それでブリッジのスタッド位置を修正することになるのですが、その跡が残らないようにするためには、オールリフするしかありません。それもボディーだけラッカーでネックはポリ、という訳にもいかないので、ネックも木地まで戻してからオールラッカーリフィニッシュすることにしました。
スタッド穴を埋めてから正確な位置を測定し、再度ボール盤でスタッド穴を開けなおします。
塗装を終えて組み立て、セットアップを詰めていきます
弦ごとの微調整はできないのでパーフェクトという訳にはいきませんが、ほぼチューニングに問題の無いレベルに仕上がりました
4万円や5万円の値が付くような楽器ではありませんが、ずいぶん大掛かりなカスタマイズになりました
フロントPUの増設にブリッジ位置の修正、加えてオールラッカーリフをプロ工房に頼むといくら請求されるのか想像もつきませんが、数千円で購入したポンコツの数十倍はするでしょう
2017年の作品なので、スタート価格をいくらに設定し、最終的にいくらで落札されたか記憶にありませんが、元が数千円で入手したはずなので赤字は回避できたとは思います