組み合わせるネックですが、今回の3号機は「ステレキャスター」の名にふさわしいように、2号機よりさらに大幅にテレキャスター寄りの仕様に仕上げます
なのでネックは浮き彫りヘッドではなく、潔くテレネックを使います。
中国製SELDERのネックですが、SELDER(PHOTOGENICも同じ)のテレネックは、少し太っていて不細工なので、浮き彫りネックを作る時にFENDERから取った型紙を使い、シェイプアップしてあげます
ノミとハンマー、2種類のカンナを使って大雑把に外周と裏側を成形し、サンドペーパーでなだらかに仕上げていきます。
私はストラトヘッドを丸ごとテレヘッドに成形する作業も頻繁にやっているので、この程度であれば30分ほどで完了できます
それから今回はストラトボディーと組み合わせるので、ネックエンドを曲面加工することも忘れないようにします。
前回塗装剥がしを終えたボディーですが、色は50年代テレを彷彿とさせるようなバタースコッチブロンド風黄土色で塗装しました
また、ハードテイル仕様ではありましたが、弦は裏通しではなかったので、裏通し加工を施しました。
この工程については何度も詳しく記事にしていますので省略させていただきます
ボディー表側の画像を見れば、その加工跡からもうお分かりだと思いますが、ブリッジはリアPUごとテレキャスターの物を搭載します
裏通し穴の前に開けられた4つのブリッジ搭載ネジの穴。それからリアPUキャビティーの1弦側にやや拡張された加工痕があります。
オリジナルのステレキャスターでは、ストラトのピックガードにテレのリアPUがマウントされていましたが、プラスチックではなく金属プレートにマウントされていることがテレサウンドの肝であることは言うまでもありません
そして、この3号機専用にワンオフで製作したピックガードがこれです
一見すると、普通のストラトのピックガードからテレのブリッジが重なる部分を大きく切り取っただけのように見えますが、それだけではありません
フロントピックアップとセンターピックアップには、どちらもテレキャスター用のフロントPUを搭載するためにストラト用ピックガードではダメだったのです
POTの穴やネジ穴はドリルで開けるだけなので簡単ですが、PUセレクター用の細長いスリットはかなり苦労します 何度かやっていますが、既製品のようにきれいには仕上がりません
3号機の方は、こうなるともうストラトの音は出ません ほぼストラトのシェイプをしたテレキャスターと言って良い仕様になる予定です