土壇場で手こずっていたステレですが、最終的に組み上げてセットアップを開始したところ、ネックの逆反りが思いの他深刻で難儀しましたチュー

いつどこで入手したのか覚えていないストック品の貼りメイプルなのですが、かなりの期間、弦のテンションがかからない状態で保管してあったらしく、ロッドを緩め切った状態でも逆反り状態でしたポーン

アイロン加熱矯正をかけて様子を見ると症状が軽くなっていたので、あとは極端に細いゲージを避けて010~046くらいを張ってみれば丁度良いくらいになると思っていたのですが、甘かったですチーン

3~4弦の5フレットのみに若干ビリつきが残ってしまいました。

この程度であればフレットファイリングで乗り切ることもできそうでしたが、オーダー主が近所に住んでいて、ちょくちょく様子を見て調整できるのならともかく、遠方の方なので、思い切ってネックを交換することにしましたDASH!

普通のギターであれば気軽に「交換」だけで済むのですが、なにせこのステレは独自のヘッドデザインを施されたスペシャルモデルなので、もう一度「彫刻」作業をすることになります。

 

そんなこんなで結局3週間以上を要しましたが、ようやく完成のはこびとなりましたクラッカー

ジャンクパーツの寄せ集めによって再現した「ステレキャスター」になります音譜

ボディーをひっくり返すと本家にはないコントロール部のバックパネルがありますが、もしカスタムカラーなどの塗り潰しカラーでリフィニッシュする機会があれば、木製パネルで埋めて消し去ることも可能です。

もう少しお金をかければ、ペグをクルーソンタイプが使えるネックにしたり、シンクロもプレスサドルを搭載できる11.5mmピッチにグレードアップすることもできるでしょう。

 

しかし、そういったスペックマニア的な関心よりも、そのサウンドを聴いてほしいですね。本当にストラトとテレのドッキングと言えますひらめき電球

ピックガードマウントされたリアピックアップの音は、マジでストラトとテレの中間の音がしますし、フロント+センターのハーフトーンはストラトそのものですが、リアとセンターのハーフトーンはストラトのものではありません。

 

センター単独の音を出すためにセンターだけ独立回路にしていて、ボリュームが効かないことだけが難点といえば難点ですが、テレの回路に任意にセンターをミックスできるというのは面白い機能です。その上、フロントとリアには(トーンノブのPULLで)シリーズ接続機能もあるのでサウンドバリエーションは豊富です。よほど馴れないと使い切れないでしょう。

もし、センター単独は使わないというのであれば、ワイヤーの接続箇所を1つ変更するだけで、センターも含めたマスターボリュームにすることもできます。

 

ウ~ン  コレ、自分も欲しいんだけど…

どうせ作るのに忙しくて弾く時間ないしぼけー

 

何がともあれ、もはや誰にかえりみられることもなく朽ちかけていたギターが、まったく新しい装いを与えられ、再び関心を寄せられる楽器に生まれ変わったことを喜びたいと思います照れ音譜

                                 before

                                                  after