まだまだストラト行きます
すみませんがテレキチの方はもうしばらくお待ちください
再結成ではないオリジナルPURPLE2番目にして最後のギタリスト トミー・ボーリン
リッチー・ブラックモアの後任として1枚のスタジオアルバムと1枚のライブアルバムを残していますが、その後近年に至るまで追加の音源やブートレッグが多数発売されており、再評価が進んでいます。25歳で急逝したことが惜しまれます。私自身はPURPLEファンとしては少数派の3期ファンですが、この4期も見逃せません
彼のPURPLEでの活動しか知らない方は、3トーンサンバースト&メイプルネックの58年スタイルのストラトしか思い浮かばないと思いますが、それ以前のエナジー~ジェイムスギャング時代にメインで使っていたのが、今回取り上げるテレキャスターネック付き剥ぎナチュラルのストラトキャスターです。
このテレネック付きストラトは、ホワイトボディーのものと剥ぎナチュラルのものと2本が確認されていますが、この剥ぎナチュラルにもホワイトに塗られていた(あるいはオリジナルがホワイト)時代があったようです。
詳細はシンコーミュージックのTHE GUITAR MAN「特集●炎のギタリスト」で4ページに渡る考察記事があるのでそれを参照してください。私はそこで示される見解には賛成しませんが、長くなるので後日記事にします
前任者のリッチーにもテレキャスターネックに交換されたストラトを手にしている写真があります。トミーが使っていたのはパープル加入以前なのでそれを真似した訳ではないのは当然ですが、上記ムック本にはなんとジミー・ヘンドリクスの影響だと書かれています。私もジミヘン資料は相当持っていますが、残念ながらそのギターの写真は確認できませんでした。当時はティム・ボガートのようなベーシストもプレベにテレべのネックを取り付け、またそれをビリー・シーンが真似する、といったように70年代のトレンドでもあったのでしょう。
ボルトオンネックだからこそのお遊びですが、実際にやろうとするとネックエンドの形状が違うので「ポン付け」という訳にはいきません
ボディー側をテレネックに合わせて四角に加工するか、ネック側をストラトボディーに合わせて丸く加工するか、後者が簡単だとは思いますが、トミーの2本のうちホワイトの方を見ると(鮮明ではありませんが)丸いところに四角いネックを付けているので隙間が開いているように見えます。
これを「影」とするには、他の出っ張り、ピックアップやノブにはここまで明確な影は映っていません。
もう少し鮮明な写真が残っている剥ぎナチュラルの方はきちんと整形してあるようですが、若干丸みがあるようにも見え、どちらを加工したかはっきりとは分かりません
パソコンで拾った個人製作品を見ると、この作例はストラトのボディー側を加工して直線的になっています
ただ残念なのはピックガードが60年代前期仕様になってしまってますね
いずれにせよ私が導入するのはつば出し22フレットネックなのでこの部分は隠れてしまいます。つばの下はストラトに合わせて曲面加工しますが、完成品を見るとテレのように直線的なネックエンドとなります
このギターにはテレネック以外にも大きな特徴があります
昔から見ていた写真なのに、このムック本を読むまで気づきませんでしたが、舟形ジャックプレートが表裏が逆さまで、前後も逆に取り付けられています
奇抜過ぎて見た目も変ですが、L字型プラグを使う場合には大変都合が良いことに気づきます。ライブなどではプラグの脱落防止にシールドを上に回してストラップにはさむことが多いと思いますが、この方法はシールドとジャックの双方に大きな負担が生じて断線や接触不良の危険があります。これは効果的なアレンジですね
次回から実際の製作に取りかかります