このIBANEZ製ミディアムスケールのカスタマイズはすでに完成して昨日納品してきましたが、初挑戦となったフィンガーランプの製作について、同じように自作を志す読者の参考に供するため、私の試行錯誤の過程を2回に渡って掲載しておこうと思います
しょーもない失敗も含めて試作を重ね、ベース本体のリフィニッシュをはるかに越える日数を要してようやく完成に至りました
フィンガーランプについて今回初めて主体的に調べてみましたが、漠然とフィンガーレストの豪華版くらいに思っていた認識は大きな誤りで、値段も10000円以上もするようなパーツでした。ローズウッドやウォルナットのような硬くて比重の大きな木材で作られている物が多いのも高価な理由でしょう。
私のようにアマチュアで格安料金で仕事を請け負っている場合はホームセンターで数百円で買える材料で作ります
こんなもんかな~、という印象で厚さ7mmの「はんのき」という材の板を買ってきました
最初の失敗はその幅で、何も考えずにジャズベのリアPUカバーの幅を計測し、95mmで切り出しましたが、実際に載せてみると、キャビティーの幅(約97.5mm)に合わせるべきだと気づき、1つめはボツ
次はその長さで、ネックエンドからリアPUの間の距離ジャストで板を切り出し、ピックアップカバーをネジ留めする半円形の出っ張り部分を丸ヤスリで削り始めましたが、木目を縦に削るのは効率が悪い上に綺麗に仕上がらないと気づき作戦変更。2つめもボツ
まず最初に大きめの素材にドリルで丸い穴を2つ開けてからランプの形に切り出すことにしました。
【14mmの穴でちょうどいいみたいです】
色々な工具を駆使して細部を調整しながら形状を詰めていった結果、ピックアップカバーにピッタリ合うようになりました。
次にネック側ですが、理由がよく分かりませんが、4弦側がより深くボディーに挿し込まれるように斜めになっています。単にデザイン上のアクセントでしょうか?
とりあえずフィンガーランプもこれに合わせてネック側を斜めに切り落としますが、その際5mmほど短く切り出し、その分マホガニー材を(木目が交差する方向で)接いでおきます。
これはデザイン上の装飾ではありません。比重の軽い安価な材を使っているので、温度や湿度で反りが生じにくくなるように補強として入れるものです
お安く作っていますが、想定される不具合にはあらかじめ対策を施しておきます。まずはこれで平面形の完成です