半年近く前にスタートしながら、あれこれ目移りしてすっかり放置してしまったA・サマーズ・・・途中経過をチョコチョコ記事に割り込ませていましたが、今となってはいつの記事だったか自分でも思い出せないし、「A・サマーズ・・・」というタイトルも付いていないので最近読者になった方には探すのは不可能です。なので統一タイトルで1から連載することにしましたチュー

本当は「なんちゃってスティングOPB」とお揃いで出品するつもりでしたが、オーダー品で手一杯だったのと、OPBが予想に反して初回で落札されてしまったので、結果的にA・サマーズが置いてきぼりをくらった形ですDASH!

 

                                 【これはカスタムショップ製レプリカ】

 

詳しい方には説明の必要もない楽器ですが、A・サマーズの一番有名な愛器です。2007年のグラミー賞授賞式でこれの(FENDERカスタムショップ製)クローンが使用されたことでPOLICE解散後久しぶりに話題になりました。オリジナルはもう使用に耐えないのかもしれませんね。クローンは当時250本限定で、例によって凄まじいお値段だったので、よほどのお金持ちか熱狂的なファンの手に渡ったのでしょう。しかももう13年も経ってしまいました。

今欲しいと思う人は自作するしかないですえーん

 

近所に住んでいなければ、試奏や現物確認もできないオークションでは、あまりにも高額な楽器に入札する人はいないと思うので、いつものように安物をベースとして庶民のためのレプリカを製作しますグー

今回ベースに使ったのはキャンデーアップルレッドの(石橋楽器)MAVIS製テレです。ただしこのシリーズは、GOTOHペグ、CTS製ポット、SWITCHCRAFT製ジャック、オレンジドロップコンデンサーというこだわりのパーツ類に、専用のギグバッグ付属で売られていた高級なモデルですキラキラ

 

バインディングがついているという理由だけでベースに選びましたが、残念なことにローズ指板なので、ネックは別途新品を購入しました。

 

塗装を剥がしたらフロントPUキャビティーをハムバッカー用テンプレートで切削し、追加されているノブやスイッチを搭載するための加工を施していきます。

 

 

         【量は少ないですが、基盤の形状に合わせて複雑な形にザグります】

 

今回採用するアクティブ回路は、ARTEC製の5段階の歪み回路で、プレート下に追加されたノブは可変抵抗器ではなく、5段階のロータリースイッチになっています。絞った位置から順に①ノーマル、②クランチ、③オーバードライブ、④ディストーション、⑤ヘビーディストーションとなっています。

    【基盤は、ロータリースイッチにくっついたコレだけ】

最近のエレクトロニクスは、70~80年代とは比較にならないほどの技術的進歩があり、極小サイズの基盤に多彩な機能を盛り込むことができます。先日作った「なんちゃってM・ミラー」にしろ、この「A・サマーズ」にしろ、ボディーをザグる量はほんの少しで済みます。

アンディーのオリジナルは、多くの資料で「ゲインブースター」と書かれていることが多いですが、本当は歪み回路が入っているのだそうです。そしてボリュームとトーンの間にあるミニスイッチがそのON-OFFスイッチですが、今回採用した回路は絞った位置が「ノーマル」なので、ON-OFFスイッチは不要です。なのでこのスイッチをフロントハムバッカーのコイルタップにアレンジしました。そしてブリッジ下のミニスイッチはオリジナル通りの(リアPUの)フェイズ切り替えスイッチになっています。セレクターがミックスポジションの時にONにするとアンディーが多用するフェイズアウトサウンドになります。

 

 

2つのスイッチを結ぶ線上に沿ってギリギリサイズに彫った溝をそのままバッテリーBOXとします音譜

 

フロントピックアップのハムバッカー化に対応するようにピックガードも切り抜きます。

 

今回採用するピックアップは古いGOTO製で、PAF(特許出願中)のスタンプのあるものです。

作りかけで長期間放置していても、エンジンさえかかって本気モードになれば、土日の2日間で一気に完成しそうですグー