連載記事、歴代最長の⑨回に達していますが、困難を克服して前進するのがカスタム道の醍醐味なので、苦しみながらも楽しんでいます
搭載が不可能と分かったフロントピックアップはとりあえず妙案が浮かぶまで保留しておいて、塗装作業を先に進めました
【一度目のウェットサンディングを終えた状態】
クライアントの希望は当初GIBSONスタンダードのチェリーレッドでしたが、塗装を剥いでみると素材がマホガニーではなく、ビザール特有のラワン材に化粧版を貼りつけたものだったので染料系のチェリーレッドはうまく染みこまず、断念せざるをえませんでした
それで第2案のTVイエローです
これを時間をかけてハードレリック仕様に仕上げていきます。
塗装のハゲや大小の傷、黒ずみ、全面に渡ってウェザーチェックを1本1本スジ彫りして行くと、丸1日仕事となります
ネックは裏側をオイルフィニッシュとして、ヘッド表面は黒で仕上げますが、連日の雨でまだクリアを吹けないのでレリック加工もまだです。
東京はこの先マークが並んでいますが、ヘッド表面くらいは屋内で塗装できます。
そして懸案のフロントピックアップですが・・・
え! 取り付けできたの???
一応見た目は取り付け可能ですが、実は元のオリジナルピックアップにEBピックアップのカバーを移植したものなんです
前回記事にしたように、真下にネックのテノンがある限り、厚みのあるピックアップは搭載できません。しかしオリジナルピックアップは搭載されていたんですから、これを生かして見た目だけEBスタイルにした訳です
幸いポールピース間隔は1mmほどしか誤差がなく(EB用が狭い)、ポールピース径は若干広げる必要があったので、1・4弦の穴を僅かに外方向に広げることでジャストフィットできました
問題は、リアに搭載予定のツインJBハムバッカーとの出力バランスです。これは直流抵抗値でおよその傾向は分かりますが、本当のところは組み上げて弦を張り、音を出してみないことには何とも言えません
ピックアップの出力は、コイルのターン数と磁力の強さで決まる訳ですが、既存のピックアップのパワーアップのためにコイルを巻き直すのは大変過ぎるので、ここは簡単に、より強いマグネットを追加装備しておきます。
明日の日曜日は電装系の装備に取りかかります
二階の書斎は1000冊近くあった本を全て運び出し、棚の数を倍増して工具類や各種のパーツを整理・収納するための保管棚に改装します。
2列6段の本棚が3つ並んでいますが、出入口を挟んで左側にももう1つあり、そちらはすでに楽器・機材関連の書物と各種カスタム資料を収め終えております