年明けから天気の良い日が続いていましたが、春が近づいていよいよ定期的に雨が降るようになりましたね。塗装作業が思うにまかせなくなってきました
「カスタム」と言いながら、オリジナル部品はほとんど木材だけで、まるで原型を留めていないじゃないか!! とお叱りを受けることもしばしばですが、たまにはリフィニッシュのみというのもいいかもですね
今日は珍しいテレキャスターを2本紹介します
まずはオリジナルヘッドデザインのフェルナンデス製テレキャスター
90年代はまだFENDERヘッドが出回っていたと思うので、これは2000年代の物でしょうか?
ストラトはこのヘッドの物をよく見かけますが、テレはあまり見ません。私はこれが2本目の遭遇です。ストラトほど違和感は覚えませんが、前オーナーはなんでロゴを削ったんでしょうか
見る人が見ればフェルなのは一目瞭然でしょうに・・・
尖った先っぽを丸く整形したくなりましたが、ここはグッと我慢です
【まずはお約束のストリップ】
材や造りは申し分ありません。まんまFENDERザグリで、ピックアップもアルニコ
リアは黒い凧糸で巻かれるというオールドFENDER仕様
ブリッジ等のハードウェアーを見ても、この頃はまだREVIVALシリーズの息吹きが感じられます
何色にしようか悩みましたが、ワンパターンのバタースコッチはやめて、今回はカスタムカラーを導入することにしました。オリジナルにおいては、ストラトに比べてテレのカスタムカラーは極端に少ない(特に50年代メイプルネック)そうなので、それを試みます
ソニックブルーです
私はこれまで水色系は人気の「ダフネブルー」にすることが多かったのですが、今回は爽やかなソニックブルーです。レリック加工も色焼けの表現も無しです
木目が判るくらい極薄塗装なので、やりたい人は自分でやってください
メイプルネックもオールラッカーリフです。
【ヤフーBOX公開画像】
※実は一箇所だけカスタムしました。このモデル、スイッチノブがなぜかストラトノブなんですよね~これだけは許せませんでした
2本目はもっと劇レア品で、FENIXのテレキャスター
知ってる人もほとんどいない韓国製ブランドで、ヤマハでピアノ製作を学んだ人が韓国で興した楽器メーカーです。ピアノメーカーとしては大変評価の高いメーカー(※ヨンチャン)ですが、その後弦楽器製作にも進出し、80年代末から90年代初頭にかけてSQUIERのOEM生産も請け負っていました。
富士弦製と中国製の間に短期間KOREA製が存在するのがそれです
オリジナルのヘッドは、まるで(FENDERカスタムショップから独立した)フレッド・スチュアートのブランドのように複雑はカービングの入ったデザインで、モズライトのジャーマンカーブのようでもあります。
「韓国製」という響きに偏見を持つ方もいるかもしれませんが、毎度、中国製の修正作業に明け暮れている私が証言します。・・・別物です
上のFERNANDESと比べたら、ネックポケットとフロントPUキャビティーを繋ぐ切り欠きがありませんが、それ以外はFENDERザグリで、ほぼ均等割りの3ピース材
ナット裏の仕上げも丁寧で、何よりネックジョイント部の精度は文句なしでした
ローズネックなので、これを60年代風のレイクプラシッドブルーにリフィニッシュ
せっかくのミントグリーンガードなので、ポジションマークを茶色で染めて「クレイドット」風にしたら一段と雰囲気アップしました
ただし、ネックは充分色焼けしていたのでリフィニッシュしていません。
ボディーはメタリックとはいえ、これも木目が判るくらいに薄く仕上げています。水研ぎ段階で、一部エッジ部分でホワイトアンダーコートが透けてしまいました
これもレリックしたいなら自分でやってください
※カスタムはしていませんが、配線は全てやり直しています。
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