まだまだ寒い日が続きますね~ 九州の人間なので寒いのは苦手です
最後は電装系ですが、ここはまんま50年代仕様という訳にはいきません。
52年までのテレの配線は、3ポジションセレクターがフロント側でフロントPUのプリセットハイカットトーン、センターポジションでフロントのノーマルトーン、リアポジションでフロント+リア(フロントのブレンドコントロール)という配線だったそうです。ノブはマスターボリュームとフロントPUのブレンダーボリュームでトーンコントロールはありません
3ポジションが現在のような一般的なPUセレクターになるのは1967年以降なんだそうです
そしてすでに申し上げましたが、私はシリーズ接続可能なUSA製4ポジションセレクターを搭載したのでレバーを一番ネック側にセットするとパワフルで図太いサウンドが出せます
またPOTですが、FENDER系シングルコイルには250kΩというのが半ば常識化していますが、オリジナルにおいては69年以降2つとも1MΩ(1000kΩ)に変更されているようです。値が大きくなればそれだけ高域の落ちこみが少なくなるとされていますが、私は今回500kΩのフルサイズPOTを使ってみました。また、SQUIERにはテレサウンドの肝といわれる0.001μFキャパシターが最初から付いていたので、トーン用コンデンサー共々そのまま使用しています。
さて、一応①~⑦までの作業は全て完了しましたが・・・
う~ん・・・やっぱりこのペグは無粋ですね
50年代風にコレはあり得ません
・・・ということでペグは50年代風の刻印なしクルーソンタイプにチェンジします
それにはまずコンバージョンブッシュが必要になります。
クルーソンタイプとロトマチックタイプを横から見ると、クルーソンはケースから直接シャフトが出ており、ロトマチックはハウジングからシャフトのアウターチューブが一体整形で伸びており、ここが10mm径もあるんですよ
ロトマチックを装備したギターであっても高級品は、このアウターチューブの長さ分だけが径10mmで、その先ヘッド表面側はブッシュ径の8mmのままという2段に切削してあるものですが、中国製ギターはそんな面倒なことはしてなくて、ヘッド表面まで全部10mmで貫通させています。どうせワッシャーで隠れてしまう部分なのでそれでいいという考えですね
これをクルーソンタイプに戻すには、下の画像のように内径6mm、外径10mmという肉厚のブッシュが必要という訳です。一種のアダプターです。
実はコレを使えばドンピシャという訳でもなく、実際に装着すると並んだペグ同士がキツキツで一部浮き上がってしまいます。なので耳の部分をほんの少しずつ削って綺麗に収まるように調整しました
【やっぱこうじゃないとね~】
実は本物のクルーソンも、本来のデザインのままではヘッドに入りきらないので、FENDER社では2~5弦用は両耳を切り落とし、1・6弦用は片耳になっているんですね。とにかくペグの交換で一気に本物の風格に近づきました 特に元のロトマチックも止めネジのないピンで固定するタイプだったので交換跡もなく美しく仕上がっています
せっかくここまでやってしまうとやっぱりね~
「画竜点睛を欠く」という事にならないようにネジもいっちゃいましょうか
ブリッジ搭載ネジ4本
ペグ搭載ネジ7本
ストリングガイド用ネジ1本
ピックガード固定ネジ5本
コントロールプレート固定ネジ2本
ストラップピン固定ネジ2本
ネックジョイントネジ4本
(※18日編集:セレクター取りつけネジ2個もマイナスにしてました)
計25本(27本)を全てマイナスネジに交換しました。
18000円ほどで購入したギターに、それを上回るコストと40時間前後のマンパワーを投入しましたが、魅力的なテレになったと思います
【ヤフーBOX公開画像】
※後日出品しますが、もっと徹底しようという方は、ピックアップをアルニコ仕様の良い物に換え、ブリッジのサドルをブラス製に換えればもう完璧だと思います