去年でしたか、お得意様から直接オーダーをいただいてザ・バンドのロビー・ロバートソンのレプリカを製作いたしました
ヤフオクでも、たまにコピー品を見かけますが、本家FENDERカスタムショップの物はお値段1980000円とかで、よほどのファンでなければ、とても手の出る代物ではなかったですね
しかし私が注文を頂いたのは、この赤銅色の物ではなく、その前身であったと思われる赤いストラトでした これはマニアックな注文で、どこからもレプリカは出ていないと思われます。
どんなに資料を当たって調べてみても細部を確認できるようなアップ画像はなく、多くは想像するしかありませんでした
上の画像ではリアPUに隣接して黒いピックアップのような物がありますが、文字で隠れて明瞭には見えません。搭載用のネジはなく、穴だけのようにも見えます。ひょっとすると、邪魔なセンターPUをこれから移そうと加工を始めたところなのかもしれません。
他の特徴としては、まだセンターPUが搭載されたままであることと、テレから持ち替えて間もない頃らしく、ノブ類は全てテレ用の物がついています。
一般的な赤銅色のトリビュートモデルについて検索してみると、隣接する2つのシングルコイルはセンターPUがリアの隣に移設されているだけで、シリーズ接続されている訳ではないようですね
それだと面白くないので、私は一番外側のノブをPULLすることで逆磁極の黒いボビンがリアにシリーズ接続されるように配線してから引き渡しました。PULLしなければ普通の3Sのストラトです。
さて、年末に別のお得意様から再びオーダーをいただき、現在製作に入っているロバートソンモデルは、変則的な仕様で注文いただいています
カラーは赤銅色&ブラック3プライガードであるものの、上の赤と同じ4PUモデルとして製作中です。ロバートソン本人がアッセンブリーの交換とリフィニッシュと、どちらを先にやったかなんて知る由もない事ですが、ひょっとしてリフィニッシュが先だったならば、このような仕様の期間が一瞬とはいえあったかもしれません・・・そんな妄想をいだきつつ
ちょうど年末年始を福岡で過ごしていて、地元のブックオフでこのビデオを発見しました
お値段たったの1080円
でも、もうVHSデッキなんて持ってね~よ
ん~でもどうしても見たい
ということでハードオフに移動し、3500円でVHSデッキも購入
一番確認したかったのは、このギターがハムバッカーサウンドを出しているのかということ
VHSは鮮明な静止画がなかなか出せないのですが、PUセレクターの位置を必死で確認しながらリアポジションのサウンドに耳を傾けます
やっぱりシリーズ接続はないですね
けれども、スイッチで切り替えられるようにしておけばシングルコイルのハーフトーンも出せるので、赤と同じくセンタートーンのPULLでシリーズ接続可能にしておこうと思います。
SSSでもあり、SSHでもあるという訳です
黒マジックしかないので、下書き線が見えにくいですが、せっせと切り出します。
BLACK CAT工房では、コンピューター制御のカットマシンで瞬時に完成させる訳ではありません まずはこんなにガタガタの酷い状態から、4種類のヤスリを使い分けて時間をかけて慎重に慎重に穴を広げていきます。やり過ぎたらおしまいなので100回くらいピックアップカバーと現物合わせをしていきます。
こうして既製品のようにタイトに仕上げていくのです