ブログを開設して間もなく、リクエストをいただいていた事をすっかり忘れておりました
それで、PGM200プロトと同時並行して6~7本のプロジェクトを進行中でしたが、さらに1本割り込ませる形で作業を開始し、しばらくはコレに集中していました。
知る人ぞ知るマイク・ブルームフィールドテレキャスターです
【これは本物の画像です】
私は彼の音楽を聴いたことはないのですが、アメリカ人のリペアマンのおじいちゃんがこのギターをリフレットする動画を見たことがあり、その存在は知っていました
6弦側のボディーが大きくカットされていることからブルームフィールドとは左利きのプレイヤーかと思っていましたがそうではないようで、弦は右利き用に張ってあります。さらに不思議なのは、ストラップボタンは1弦側に移設されたままで、それを使って右に構えるこんな画像もありました。これは大変危険な状態で、きっと実用しているわけではないと思います。
いろいろ調べてみると、このギターがこんな姿になったのは、ブルームフィールドの死(1981年)後にこの楽器を引き継いだ人の仕業だったようです
1964年製といわれるこのテレキャスターは、ボブ・ディランの有名すぎる「ライク・ア・ローリング・ストーン」を含む歴史的名盤「追憶のハイウェイ61」の録音で使用されたということで、そういった歴史的な価値を重視して、あえて手を加えないでいるのでしょう。
マイクの手によるのではない現在の姿を「残念!」と言う人もいますが、一方では、すでに長い期間この姿で知られてきた結果、この楽器の持つ唯一無二の強烈な個性として認知されているとの意見もあります。もしストックの状態であれば、ただのテレキャスターでしかないので、私もこの意見に賛成です。この姿だからこそ!「なんちゃってレプリカ」を製作することにしたのです…
大量にストックしている安テレキャスターの中からローズネックのBUSKERSをベースに使います。
いつものように手間をかけて塗装を剥がすと、なぜかフロントはシングルザグリでした
ふつうバスカーズはフロントはハムザグリです。一緒に作業している同じ黒のバスカーズを隣に並べてみましょう。
左側がいつも見るバスカーズです。まあピックガードで塞ぐのでどちらでもいいですけど・・・
そして今回一番肝となる作業にかかります。
この部分をブッた切るのですが、電動ジグソーで思いっきりカットします
アッシュのような、なかなか良い木目ですね
【次回に続く】