さて今回は、ネック周りの作業に取りかかります
このテレキャスターに使用するネックはこれ
IBANEZのRG系のネックです。正確にはIBANEZの廉価ブランド「Silver Cadet」のネックです。現在のGIOシリーズのような位置づけだったを思いますが、まぁ聞いたことないという人がほとんでしょう。ヤフオクでもめったに見かけません。これを3年ほど探しておりました。
何がレアなのかというと、まずIBANEZのRG系は圧倒的にローズ指板ばかりで、メイプルネックはめったに見ません。それから24フレットではなく22フレットでドットポジションマーカー、当然ロックナット無しというのも重要なポイントでした。それらの条件を全て満たすネックをひたすら探していたのです。これが入手できたことでプロジェクトがスタートしました
廉価版特有のチープなチューナーは、すぐに外してロトマチックタイプに換装しましたが、加工すべき重要なポイントはネックエンドです。テレキャスターのネックエンドは直線ですが、ストラト系のIBANEZネックはアールがついているので、この部分を直線に修正する必要があります。
たまに、テレボディーにストラトネックをジョイントした自作コンポーネントギターを見かけますが、多くの場合この部分を修正せず、ネックエンドの突き当たり部分に大きな隙間があります。たとえその隙間が、安物に多いツバ出し22フレットや、ピックガードで隠れていても、ネックの日焼け部分を見ると、ネックがポケットの奥まで深く差し込まれていないのが一目瞭然だったりします。そういった雑な仕事だと、振動伝達に不利なばかりでなく、サドルの位置もネック側に寄り、ブリッジ部分でのテンションが下がることになるでしょう
【逆光で見えにくくてすみません。】
この問題を解決する方法は2通りあり、1つはボディー側を加工する方法で、ネックポケットの突き当たりにストラトのようなアール加工を施す方法。もう1つはネック側を加工する方法で、ネックエンド部のアールを削り取り、直線に修正する方法です。今回は後者を選択しました。
アールの頂点から最大5mmを切り落とし、ヤスリできれいに整形しておきます
次回はいよいよ塗装作業に入りますが、残念ながら台風が接近していますね
また8月上旬は福岡の実家に帰省するため作業ができません。福岡にいる間は「過去の製作品」でブログ更新していきます。テレの完成お披露目はお盆頃を予定しています