(総論)健診にて異常を指摘された場合」という題で動画を作ってYoutubeにアップロードしました。

 

(以下は、そのノートです)

(1)原因を突き止めて、是正するのがお勧めです。

健診で異常があるのは、今の生活習慣に問題があって健康が脅かされているということです。

対策を立てて実行しましょう。

自分にとって一番大切なのは自分の健康です。

自分の家族にとっても、自分の健康は大切です。

真剣に対策を行うことがお勧めです。

健康を維持するために、今できることをやりましょう。

 

(2)ところで、我々は慢性的な病気の多くに対して恐怖心を持っていません。

我々が恐怖心を持っているのは、外敵とか有害生物とか高いところなどです。

石器時代の昔からあるような危険に対して恐怖心を持っています。

我々は、石器時代に無かった多くの慢性的な病気に対して恐怖心を持っていません。

例えば、高血圧とか高脂血症とか糖尿病とか脳卒中とか心筋梗塞とか認知症などは、未開の地には無い病気です。

だからその前触れである検査項目の異常に対して恐怖心を持っていません。

その病気になってから、驚いて嘆くだけです。

 

昔、マダガスカル島の近くの島にドードーという鳥がいました。この鳥は人間を見たことが無かったので、人間に対する恐怖心を持っていませんでした。簡単に捕まえることができたので、食料にされて、短期間で絶滅しました。

特定の事柄について恐怖心ができるまでに1万年とか10万年といった時間が必要になります。遺伝子に変異が起きて、それが集団の中に広がっていくのにかかる時間です。ドードーが生き残ろうとするのなら、「人間に近づくと危険だ」というような仲間の体験を聞いて学習し、対策を立てて実践するしかありません。

 

ドードーが人間に対して恐怖心を持っていなかったのと同じように、我々は、多くの慢性疾患に対して恐怖心を持っていません。深刻に考える必要があります。

 

(3)体に悪い食品は、砂糖、食塩、悪い油、化学調味料などです。

 

ヒトは、糖、アミノ酸、脂肪、食塩を多く含む食品を食べると美味しいと感じます。そしてそのような食物を探し求めます。野生動物や未開の人々は、それでうまくいっているのです。

 

しかし、現代ではそれらの食品は、味付けに使われます。白い小麦粉に味付けするために、混ぜられます。小麦粉に砂糖や食塩や脂肪やアミノ酸が混ぜられると、我々はその小麦粉を美味しく感じるのです。そしてそれを多く食べます。しかし、大半は白い小麦粉のでんぷんなのです。その食品には、ビタミンやミネラルがあまり含まれていません。でんぷんを消化吸収するにも、ビタミンやミネラルは必要になります。

 

玄米を精米すると白米になります。白米は、そのほとんどがでんぷんです。蛋白質やビタミンは、精米により捨てられています。しかし、それらは、でんぷんを消化吸収して使用するのにも必要です。捨てたものが、結局、後で再度必要になります。私は、玄米に大麦を混ぜて食べています。

 

他の食品を加工する際にも、砂糖、食塩、悪い油、化学調味料などが混入されます。そうすると我々には美味しく感じられるのです。人の手が加わらない自然食品がお勧めです。野菜は自然食品です。果物も自然食品です。お魚もお肉も、穀物も自然食品です。自然のままがお勧めです。

 

ジャンク・フードをいくら多く食べても本当の満足感は得られません。ジャンクフードは、必要な蛋白質やビタミンやミネラルをわずかしか含みません。もっと他の食品を食べなければなりません。

 

味付けを拒否して真実の姿にするという手があります。味付けによって味覚をごまかすのをやめにするということです。そうすれば、どの栄養素が余っていて、どの栄養素が足りないかが脳に分かります。薄味が勧められています。

 

(4)栄養の悪い食品を食べていると体の中の良い腸内細菌(善玉菌)が減り、悪い腸内細菌(悪玉菌)が増えます。これは異常な状態です。その状態では、見張りをしている細胞は、体の中に慢性的な炎症を引き起こします。石器時代なら感染が最もありそうなことです。炎症とは戦いの反応です。体の中に炎があるということです。血圧が上がり、血糖値が上がり、体温が少し上がって、やや空腹になるので肥満しやすくなります。やや暑がりになります。この状態は病気の元になります。食事を改善させて、慢性炎症を少しずつ消していくのがお勧めです。

 

(5)テレビでは、スポンサー企業の利益が優先されます。テレビ局は、スポンサーの利益に反することをしません。甘い物のやめ方とか砂糖の害についてテレビで放送されることは極めて困難です。企業は、自分の利益を増やすことを目指しています。

 

生物は利己的に行動します。ドーキンスという人は「利己的な遺伝子」という本を書きました。利己的でないと生物は生きてていけません。生物が利他的な行動をするのは、ごく限られた場合だけです。自分の血のつながった人のために行動する場合、互いに利益を与え合う場合、グループの利益のために行動する場合の3つの場合だけです。

 

かつて、奴隷制度がありました。自分の利益のためには、他の人が不幸になっても構わないという制度です。そのような時代がありましたが、恐ろしいのは、そのような時代の人間性と、現代の人間性は、あまり大きく変わっていないことです。自分の利益のためには、他の人が依存症で苦しんでも構わないという人がいる可能性があります。その人は、自分の利益を増やそうといろいろ画策するでしょう。つまり依存症の人が増えるように画策するでしょう。

 

タバコを吸っている人は「私はなぜタバコを吸っているのか」と問う人がいるかもしれません。その人がタバコを吸い始める前に、十分に警告されなかったのです。タバコ会社の宣伝が目に入ったからかもしれません。悪い友人が勧めたからかもしれません。依存性や害について、正しい情報を事前に得られなかったのです。タバコから利益を得ている人たちの思うつぼになったのです。甘いものを多く食べてやめられない人も同様です。砂糖の害についての情報は、事前には届いていません。

 

医療機関も同じです。患者さんの生活習慣が改善されて病気が治癒したら、その後の収入はゼロになります。なるべく重い病気になって高額な薬を長く服用していくれる患者さんが大勢いると医療機関は儲かります。だから、患者さんの生活習慣の改善に熱心でない医療機関があるかもしれません。

 

自分の利益は、自分で守るしかありません。自分で情報収集するしかありません。砂糖産業は、砂糖の害について教えてくれません。砂糖のやめ方を教えてくれません。逆に、依存を長引かせてお金を多く摂ることを目指しています。

 

(6)生活習慣の改善は、一般に非常に困難です。本能に逆らっています。生まれついて持っている性質に逆らいます。進化を通じて、人間はそのようにできているのです。しかし、不可能ではありません。

 

自分をコントロールする必要があります。しかし、目の前に甘いものを多く置いておいて、それで甘いものを食べるなというのは、誰にとっても不可能です。おなかがすいてくれば、何かを食べたくなります。意志の力は有限です。限りがあります。甘いものを置く代わりに、健康に良いものを目の前に置いてください。おなかがすけば、それを食べるでしょう。

 

弱い自分がうまくいくように、事前に準備しておく感覚です。決意して、自分の環境を少しづつ整備することです。自分を性質を変えることはできませんが、自分を少しずつコントロールすることはできます。

 

インターネットのゲームがやめられないなら、インターネットを解約するとか、テレビを見続けてしまうのなら、テレビを壊して捨てるとかの過激な手段もあります。禁煙のために1日仕事を休んで、8時間、歩くなど体を動かすという手もあります。手間とヒマとエネルギーが必要です。経験により、役に立った方法とダメな方法が少しずつ分かります。自分に合った方法を見つけて下さい。

 

いっぺんに全てを改善できない場合には、少しずつ改善させる方法があります。やめる範囲を明確にして、その範囲を少しづつ増やしていくことが考えられます。やめ方が分かります。一つの依存を克服すると、別の依存を克服することも可能になります。だから小さな改善でも価値があります。やめ方が分かるからです。

 

何度もいろいろ試みてください。いずれできると思います(私の禁煙の例)。