宿主対策があまり行われていません。宿主対策をもっと行うべきです。本当に健康な人は、あまり風邪をひきません。インフルエンザにもかかりにくいです。体の抵抗力を高める努力が必要です。より健康になるということです。今が栄養を改善する絶好のチャンスなのですが‥‥

 

(1)食事対策

バランスの食事

    米国政府のお皿Plate

    カナダ政府のお皿Plate

 

自然食品(野菜、果物、穀物、魚、肉)を多く摂取

平均的なアメリカ人の食事(体に良い栄養素は半分摂取。体に悪い栄養素を2倍摂取)

既往症対策(糖尿病、高血圧、肥満、高脂血症)に対する食事療法。

ジャンクフード対策(お菓子、B級グルメ、レストラン、総菜)‥‥これらの短所
 

アルコール対策(飲酒自体を減らす)

タバコ対策

砂糖対策(砂糖の害について情報提供する)

 

ただし、栄養が改善されても、不死身になるわけではありません。ウイルスの毒力との兼ね合いになります。

 


「専門家に聞く:コロナ期間中の栄養とサプリメント」(ハーバード大学)

Ask the Expert: The role of diet and nutritional supplements during COVID-19 | The Nutrition Source | Harvard T.H. Chan School of Public Health

「栄養状態の悪い人は、各種の感染症にかかるリスクが高くなる。逆に、慢性疾患や重症感染症では栄養状態が悪くなる」

「コロナウイルスが蔓延する現在の状況下では、健康的な食事をすることが特に重要である。例えば『お皿plate』プランのように、野菜、果物、全粒穀物、豆、ナッツを十分に摂取し、魚、乳製品、鶏肉を適量摂取し、加工肉、精製穀物、砂糖、豚肉・牛肉を制限することである」

(魚を十分量ではなく適量だけ摂取せよと述べています)

 

「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療と予防に関する栄養学的提言 」(日本臨床栄養代謝学会)

61ea499fbc091df8696f6619dc991187.pdf (jspen.or.jp)

1.栄養評価の実施

2.低栄養状態患者の栄養状態改善

3・エネルギーと蛋白・アミノ酸投与の強化

4・微量栄養素の適正投与

‥‥‥‥‥

12.社会栄養学の実践:予防が最大の治療

 

「コロナで家に閉じこもる場合の健康的な間食:お年寄りの方の場合」(英国栄養協会)

Healthier snacking while at home - British Nutrition Foundation - Page #1

「食欲低下があるのなら、少量頻回に間食をするのも一つの方法である」

「健康に良い間食は、油の多い魚、カルシウムの多い食品(牛乳や骨ごと食べられる魚など)、高エネルギー高蛋白食品(チーズやクラッカーなど)、適切な水分補給(牛乳や果物ジュースや野菜ジュースなど)などである」

(これは参考になる情報です)


(2)お年寄りの方のビタミンD対策

お年寄りの方は、皮膚老化により、皮膚でビタミンDを作る能力が低下します。それでお年寄りの方は、ビタミンD欠乏になりやすいです。もし、ビタミンD欠乏症があるのなら治療すべきです。英国では、お年寄りの方全員にビタミンDサプリメントの服用を勧めています。また米国では、牛乳にビタミンDが混ぜられています。トランプ大統領もコロナになった時に、ビタミンDを投与されました。ただし、トランプ大統領はゴルフがお好きで、日光浴を十分にしておられるので、ビタミンD欠乏症の可能性は高くありません。真冬でも日光浴を行うことは可能です。快晴の日の正午近く、私は半袖と半ズボンになり、窓を開けて手や足に直射日光を当てます。帽子をかぶって顔面には当てません。1時間ぐらい、日光に当たっています。日が当たっているとあまり寒くはありません。あまり日光に当たらないお年寄りの方は、ビタミンDの血中濃度を測定してもらい、低いようならサプリメントを服用するのがお勧めです。サプリメントは、大塚製薬がネットで売っています。1日1錠で、1錠7円です。

 

ただし、若い人にはビタミンD欠乏症の人はあまりいません。若い人でも同じようにコロナに感染しますから、お年寄りの方のビタミンD欠乏症を治療しても、それでコロナに感染しないというわけではありません。簡単に治せる欠乏症があるのなら、治しておいた方が、ウイルスとの戦いに対して多少有利になるでしょうということです。

 

「新型コロナウイルス感染症と急性気管支感染症に対するビタミンD:NICEによる総評」(英国栄養協会)

Vitamin D for COVID-19 and Acute Respiratory Tract Infections: SACN and NICE review the evidence - British Nutrition Foundation

「ビタミンD投与がCOVID-19の予防や治療に役立つという証拠は無い。COVID-19の蔓延下でも、ビタミンDに関する英国政府の勧奨を実践すべきである」

「(英国政府の勧奨は次の通りです)すべての英国国民は、秋から冬にかけて、10μgのビタミンDを毎日服用すべきである。あまり日光に当たらない人や、皮膚の色が濃い人は、1年を通じて10μgのビタミンDを毎日服用すべきである」

 

(前向き試験をしているヒマがありません。欠乏症でなければ、ビタミンD投与の効果はありません。欠乏症であれば、かなりの量のビタミンDを必要とします。ビタミンD欠乏症が多いのは、お年寄りの方です)