(1)「末期がん妻が新聞記者の夫に遺した意外なもの」を読みました。

「意外なもの」というのは、「料理屋のような料理のレシピ」ということでしょう。しかし、料理屋のような料理はあまりお勧めではありません。素朴な料理がお勧めです。


以下の〇や×は私が主観的に付けた評価です。

 

料理(1)

 

ナス   〇

ニンニク 〇

ショウガ 〇

豚肉   蛋白質〇

     脂肪 ×

ピーマン 〇

砂糖   ×

味噌   ×

酒    ×

みりん  ×

油で炒めること ×

 

(みりん10gは、お酒5gと砂糖5gとして計算しました。実際には砂糖ではなくブドウ糖なので、毒性は低いです)

 

この料理には、砂糖13.5gと食塩2gが含まれています(ただし2人分です)。

 

 

料理(2)

 

イワシ  〇

梅干し  ウメ 〇

     食塩 ×

ショウガ 〇

醤油   ×

酒    ×

みりん  ×

煮物であること 〇

 

(梅干し1個には食塩が4.4g含まれているとして計算しました)

 

この料理には、砂糖18gと食塩14gが含まれています(たぶん2人分です)。

 

ある休みの日に二人で、昼に料理(2)を食べて、晩に料理(1)を食べたとします。たぶん、主食は白米で夕食にはお酒を飲むのでしょう。砂糖は1人分なら16gで、食塩は1人分なら8gです。おそらくこれでは物足らないので、昼と夕に、もう一品ずつ付けるかもしれません。朝食の分の砂糖や食塩もあります。

 

食塩は、料理(1)と料理(2)だけで1人分8gあります。厚生労働省の基準7gを超えています。NIHの基準3.8gを超えています。

 

焼いたり油を使ったりするよりも、ゆでるか蒸すかして下さい。焦げると、発がん物質ができます(アクリルアミド、ヘテロサイクリックアミン)

https://www.fsc.go.jp/sonota/13gou_8.pdf

アルコールには発がん性があるので、なるべく飲まないのがお勧めです。

 

主食は、玄米がお勧めです。焼いたり油で揚げるよりも、茹でるか蒸すのがお勧めです。肉はなるべく低い温度で火を通して食べるのがお勧めです。野菜は、生で食べるか、火を通して柔らかくして食べて下さい。砂糖や醤油や食塩のような調味料をなるべく使わないのがお勧めです。どうしても必要なら、代わりにショウガやニンニクを使うのがお勧めです。

 


(2)阿部前首相の奥さんは、居酒屋を経営しておられるそうです。阿部前首相も、酒のおつまみのような副食を食べておられる可能性があります。調味料を多く使ったり、油を使ったり、高温にしたりする料理です。そして白米を食べ、アルコールを摂取している可能性があります。精製穀物(白い米や白い小麦)や加工肉は、ハーバード大によれば、慢性炎症をきたしやすい5つの食品のうちの一つです。慢性炎症があれば、炎症性腸疾患に罹患する可能性もあります。

 

(3)「長寿の代謝的なコントロール Metabolic Control of Longevity」(2,016年、Lopez Otin)

https://www.cell.com/cell/fulltext/S0092-8674(16)30981-3?_returnURL=https%3A%2F%2Flinkinghub.elsevier.com%2Fretrieve%2Fpii%2FS0092867416309813%3Fshowall%3Dtrue#figures

本日聴講した勉強会の演者の先生が引用しておられた論文です。図2、図3が分かりやすい図です。

 

図2.長寿をもたらす代謝的な介入

  運動

  カロリー制限

  カロリー制限類似物

  アミノ酸制限

  メトホルミン

  栄養信号の抑制

 

図3.西洋化された生活様式がヒトの長寿に及ぼす影響

  体を動かさないこと

  高カロリーの食事

  脂肪過多

  蛋白質過多

  健康に良い栄養素の不足

  環境中の毒物