断食と依存症

 

(1)昨日(日曜日)は、3食を抜いて水だけで過ごしました。

   ・トコロテン方式が不可能になり、便秘になりました。

   ・本日の朝方、脱水傾向になりました。

 

(2)炭水化物(例えば米)は、炭素と水からできています。米の分子の中には、元から水が多く含まれています。その米に、さらに水を加えてご飯にします。だからご飯には、かなり多くの水が含まれています。カボチャのように炭水化物の多い野菜も同じです。食事をすると、この水が出てきます(代謝水)。絶食すると、この分の水分が不足になります。


ブドウ糖は、炭素が6個、水素が12個、酸素が6個からできています。炭素1個が12gであったとすると、水素1個は1g、酸素1個は16gの重さです。ブドウ糖1個の重さは72+12+96=180gです。私は毎日、玄米+胚芽もち麦の計216gに、水485gを加えて炊いています。沸騰による蒸発が無いと考えると、私が毎日食べている701gのご飯には、水614.6gが含まれています。ほとんど(87.6%)が水の重さです。ただし、ブドウ糖が結合してデンプンになる時に、水の分子が1つ落ちるので(加水分解の逆)、水の分子は6個ではなく、実際には5個です。また玄米は、デンプン100%ではありません。なお、脂質は主に炭化水素であって、炭素だけでなく水素も燃えます。

 

私の勤務先の施設で、ある時に何らかの理由で食事をしなかった人がいたとします。多くの場合は点滴をします。点滴1本には、500mlの水と電解質とブドウ糖が含まれています。熱量は100キロカロリーくらいです。エネルギー補給よりも水分補給の目的です。

 

(3)「脳を鍛えるには運動しかない」(レイテイ先生)という本の第7章「依存症  セルフ・コントロールのしくみを再生する」を読みました。

・脳の側坐核に電極を立てられたネズミは、レバー押しの行動を際限なく続ける
・快楽と痛みの合図は、側坐核に大量のドパミンを流す

・アルコール依存症の人の脳でも、運動によってニューロンが多く生まれ、再生が進む
・体を動かし、主体的に新たな目的に挑戦 し、それを達成できれば、自分をコントロールできるという自信が 生まれる
 

(4)動画「雨後のコイ釣り (その5)」をYoutubeにアップロードしました。

https://www.youtube.com/watch?v=J6XrebHEgu8
 

(5)文献を読みました。
 

断続的断食はどのようにして砂糖への渇望を減らすか How does intermittent fasting decrease sugar cravings?

https://susarlapc.com/how-does-intermittent-fasting-decrease-sugar-cravings/

「レプチンは満腹ホルモンである。満腹するとレプチンが分泌されて、食欲が低下し、それ以上食べなくなる」

「レプチンは、甘さの味覚を抑圧する(甘い物への渇望を抑える)」

「この抑圧は、間欠的断食で強化される」

「16時間の断食から始めて、週に2、3日の断食に増やすのをお勧めする」

(圓尾さんは、断食によりメロンパンへの依存を克服したそうです)

(運動は依存症の克服に効果があります。断食も効果がある可能性があります)

 

間欠的断食の危険性:発見のためのセンター The Dangers of Intermittent Fasting - Center For Discovery

https://centerfordiscovery.com/blog/the-dangers-of-intermittent-fasting/

「エネルギー消費が多い人、やせている人、18歳以下の人、妊娠している人、授乳している人は、間欠的断食をすべきでない。摂食障害のある人(神経性食思不振症など)も同様である」

「断食しない日は、自分の好きな食べ物をドカ食いして良い日ではない」

「断食すると、ストレスホルモンのコルチゾールが上昇し、食物への渇望がさらに強くなる」

「断食中は、脱水を起こしやすい。水を多く飲むべきである」‥‥(炭水化物は水を多く含みます)

「断食は、ストレス・レベルが上がることがある」

「断食は、睡眠障害を起こすことがある」‥‥(便秘を起こすこともあります)

「断食中や終了直後は、アルコールを摂取しないことをお勧めする」‥‥(低血糖を起こす恐れがあります)

 

ドパミン断食:科学を誤解して誤った熱狂を作り出している Dopamine fasting: Misunderstanding science spawns a maladaptive fad (ハーバード大)

https://www.health.harvard.edu/blog/dopamine-fasting-misunderstanding-science-spawns-a-maladaptive-fad-2020022618917

「ドパミンは、報酬や喜びの活動により上昇するが、依存症の活動をしないからといってドパミンの水準が下がるわけでは無い。ドパミン断食をしても、ドパミンの水準は下がらない」

 

絶食の奇跡 The Miracle of Fasting

https://www.youtube.com/watch?v=z2BfXhQAxNk

   ・5000人の患者さんを断食させている

   ・断食のハードルは高い

   ・断食では体内に蓄積された脂肪を燃やす

   ・人々の代謝は亢進しているので好都合

   ・イスラム教やカソリックでも断食の習慣があるが、大きい問題は起きていない

 

絶食すると何が起きるか What Really Happens When We Fast?

https://youtu.be/vhmtoAYVRSo

絶食の経過時間

  12時間‥‥成長ホルモンGH↑

  18時間‥‥オートファジー↑ (古くてダメージを受けた蛋白質が減る)

  24時間‥‥炎症↓、脳内BDNF↑

  48時間‥‥がんのリスク↓、新しいミトコンドリア↑

  72時間‥‥幹細胞の働き↑、免疫能↑

 

オートファジー(自食)を活性化させる方法 How to Activate Autophagy

https://www.youtube.com/watch?v=82cR8tqe6aw&t=34s

   ・運動

   ・絶食

   ・レスベラトロール

 

抗加齢の奇跡:積極的にオートファジーをするための4つのヒント The Anti-Aging MIRACLE - 4 Tips to Activate Autophagy

https://www.youtube.com/watch?v=AMbad5X9voY

「オートファジー(自食)を活性化させるための4項目

   ・睡眠

   ・良い脂肪を多く、炭水化物を少なく

   ・絶食

   ・運動」

 

間欠的な断食は高齢者に安全か Is intermittent fasting safe for older adults? (ハーバード大)

https://www.health.harvard.edu/staying-healthy/is-intermittent-fasting-safe-for-older-adults

「断食がヒトの健康に良いというのは、中年の小集団を短期間だけ調べた結果に過ぎない」

「高齢者が間欠的な断食を行うと、骨がもろくなり、免疫能が低下し、エネルギーレベルが低下する懸念がある」

「糖尿病の人が断食すると低血糖を起こす懸念がある」

 

最新のダイエットの流行に対する賛否両論 Not so fast: Pros and cons of the newest diet trend (ハーバード大)

https://www.health.harvard.edu/heart-health/not-so-fast-pros-and-cons-of-the-newest-diet-trend

「動物実験では間欠的断食は、がんのリスクを減らし、加齢のスピードを遅くする」

「ヒトに対するある実験では、断食をドロップアウトする人が38%もいた」

「断食しない日にドカ食いする人がいる」

「血圧の薬を飲む人や心臓病の薬を飲む人が断食すると、電解質異常がおきる恐れがある」

 

運動や断食は、異常な蛋白質を細胞が減らすのを助ける Exercise, fasting help cells shed defective proteins (ハーバード大)

https://news.harvard.edu/gazette/story/2019/02/exercise-fasting-shown-to-help-cells-shed-defective-proteins/

「断食は、劣化した蛋白質を処分する細胞内システムを活性化させる」

「運動と同じように断食も、アルツハイマー病を進展させるリスクを減らす。アルツハイマー病では異常な蛋白が蓄積する」

 

がんを餓死させる Starving cancer away

https://www.youtube.com/watch?v=f6rSuJ2YheQ

「がん細胞は、砂糖(果糖)をエネルギー源にすることができる」

 

砂糖依存を10日間で打破する Break Your Sugar Addiction in 10 Days

https://www.youtube.com/watch?v=BWGl3TIO00A

砂糖を多く消費するほど砂糖依存は悪化する

砂糖依存を10日以内に打破するには‥‥

  ・砂糖をやめる決心をする

  ・きっぱりやめる

  ・人工的な甘味料はダメ

  ・甘い飲料はダメ

  ・健康的な食事をする(でんぷんの少ない野菜、ナッツなど)

  ・良い脂肪を摂取する

  ・ストレス対策を行う

  ・睡眠をしっかりとる