ビタミンD (その4)
(1)「ビタミンDの測定が変化への鍵である Vitamin D Measurement the Key to Change」(カリフォルニア大学UCTV、2015年)
https://www.youtube.com/watch?v=4wDrKxcvsKM
「米国ではビタミンD欠乏の人(血清25(OH)ビタミンD濃度≦20ng/mlの人)は、大人の36%を占め、不足する人(≦30ng/mlの人)は77%を占める。他の先進国も大同小異である」
「25(OH)ビタミンDの血中濃度は夏に高く(平均27ng/ml)冬に低い(平均19ng/ml)」
「ビタミンDは食物中には少ない」
「医学生に1日1000IU(25μg)のビタミンDを投与したが、30ng/mlに到達した人はいなかった」
「我々は、18歳以上の大人には1日1500~2000IU(37.5~50μg)のビタミンD補給をお勧めする。また肥満した人にはその2~3倍の補給をお勧めする」
(2)「日光と健康:ビタミンDから魚油まで Sunlight and health - from Vitamin D to Fish oil」(Low Carb Doctors Australia、2019年)
https://www.youtube.com/watch?v=Kvh4D_osFXs
「日光を厳重に避ける人は、死亡率が高い」
「25(OH)ビタミンDの血中濃度の低い人は、死亡率が高い」
「寒い時期に死亡率が上がり、血圧が上昇し、血糖値が上がるのは、ビタミンD欠乏の悪化が原因である可能性がある」
(3)「ビタミンDの増量:不足?あるいは過剰? Boosting Vitamin D: Not Enough Or Too Much?」(ハーバード大学、2011年)
https://www.youtube.com/watch?v=KBryEJXSaLk
「米国の大人で血中25(OH)ビタミンD濃度が20ng/ml以下の人は、全体の30%いる。30ng/ml以下の人は、全体の70%いる」
「サプリメントの上限として1日4000IU=100μgまでは安全である」
(4)「ビタミンDの最近の話題 Vitamin D Update」(Silicon Valley Health Institute、2017年)
https://www.youtube.com/watch?v=jeLC_b5gDUM
「すべての米国人が25(OH)ビタミンDの血中濃度を40ng/ml以上に維持すべきである。そうすれば33万人の命が助かり1290憶ドルの治療費が不要になる」
皮膚の色と進化
(5)「ヒトの皮膚の色の進化 The evolution of human skin coloration」(J Hum Evol. 2000 Jul;39(1):57-106.)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/10896812
「皮膚の色は、紫外線防御のための適応である」
「ヒトがチンパンジーとの共通祖先から分離したころ(約700万年前)には、ヒトの体は体毛でおおわれており紫外線から守られていた。ヒトが進化の過程で体毛を失うにつれて白っぽい皮膚は、メラニンという紫外線を通さない色素により守られるようになった。皮膚の色は、長く住んでいた場所の紫外線の量によって決まる。適切な量のメラニンは、皮膚がビタミンDを作ることを可能にし、葉酸の分解を防ぎ、皮膚の細胞が紫外線で突然変異を起こすことを防いでいる」
(6)「皮膚の色についての思い違いを打破する Breaking the illusion of skin color」(TED、2012年)
https://www.youtube.com/watch?v=tLsFl6QiFh4
「現生人類がアフリカを出発して世界中に広く分布するようになって以後、我々の皮膚の色は、居住地の紫外線量に適応するように進化した。我々の皮膚の色は、進化の産物である」
(7)「皮膚の色の科学 The science of skin color」(TED、2016年)(日本語字幕あり)
https://www.youtube.com/watch?v=_r4c2NT4naQ
「・もともと人類の祖先は赤道の近くに住んでいて、多くの紫外線を浴びていたので、皮膚がんを予防するためのメラニンの量は多かった
・約5万年前に、現生人類はアフリカを出て、世界中に広がっていった
・北へ行くほど紫外線の量が減り、充分なビタミンDを作ることができなくなった
・より白い皮膚の人が環境に適応して生き残った」
(8)「皮膚の色の生物学 The Biology of Skin Color」(biointeractive、2015年)(英語字幕あり)
https://www.youtube.com/watch?v=hFw8mMzH5YA
「・紫外線の量は、緯度と標高で決まる。赤道に近くて標高が高いと紫外線は強くなる
・皮膚の色は紫外線の量で決まる。紫外線が多いほど皮膚の色が濃くなる」
・イヌイットは白人ではない。ビタミンDの多い魚を大量に摂取するなら、メラニンは多くても良い
・皮膚の色が濃い人が高緯度に行くとビタミンD欠乏症になりやすい
・皮膚の色が薄い人が低緯度に行くと皮膚がんや葉酸欠乏症にないやすい