検査


(1)「新型コロナウイルス感染症の現在の状況と厚生労働省の対応について(令和2年4月1日版)」(厚生労働省、4月1日)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10651.html
(日本全体の1日の検査件数は2011件で、そのうち陽性は225件であるとのことです。陽性率は11%です。この他にも検査件数があるようですが、陽性の人数からみて、それはあまり多くないようです)

 

(2)「もしコロナウイルスの検査の多くが陽性の結果であったのなら、それは検査の件数が少ないのである If Most Of Your Coronavirus Tests Come Back Positive, You're Not Testing Enough」(npr、3月30日)
https://www.npr.org/sections/coronavirus-live-updates/2020/03/30/824127807/if-most-of-your-coronavirus-tests-come-back-positive-youre-not-testing-enough
「積極的に検査を行っている国では、検査の陽性率は12%以下である」
「検査の陽性率が10%以下であれば、充分な検査をしていると判断される」
「世界保健機構の代表のGhebreyesus氏は次のように述べた。『検査をしないのは、目を閉じて歩くようなものである。韓国は、積極的な検査を行って集積する地域を割り出し、集中的な対策を行った』」
(nprは米国の教育放送です。非営利・公共のラジオネットワークです。National Public Radio)
(日本の陽性率は11%であるので、充分な検査をしていない可能性があります)

 

(3)「世界保健機構WHOは『コロナウイルスの検査を十分にやっていない国がある』と述べている。『疑わしい症例はすべて検査せよ』と述べている World Health Organization says some nations aren’t running enough coronavirus tests: ‘Test every suspected case’」(CNBC、3月16日)
https://www.cnbc.com/2020/03/16/who-says-some-nations-arent-running-enough-coronavirus-tests-test-every-suspected-case.html
「世界保健機構WHOの代表のGhebreyesus氏は次のように述べた。『検査、検査、検査だ。疑わしい症例は全て検査だ。検査結果がもし陽性なら、隔離して、症状出現の2日前からの期間に誰と接触したかを調べる必要がある。そして接触した人にも検査だ』『どこに患者がいるかが分からないのなら、ウイルスと戦いようがない』」

 

(4)「世界保健機構WHOは、コロナウイルスに対して『検査、検査、検査』と言っている。これがその理由である The World Health Organization has called on countries to ‘test, test, test’ for coronavirus - this is why」(World Economic Forum、3月17日)
https://www.weforum.org/agenda/2020/03/coronavirus-covid-19-testing-disease/
「大規模な検査を実施すれば、健康サービス機関が、誰が病気を持っているかを迅速に把握し、患者に必要なケアを提供することが可能になる。患者を隔離すれば、他の者との接触を防止することができる。そしてうつる率を少なくすることができる」
「効果的な検査プログラムは、政府や健康当局が病気の広がりや変化を把握するのに役立つ。陽性の検査結果の増減を追跡することは、当局が、病気の広がりを遅くするために、エビデンスに基づく意思決定を行うのに役立つ」
「韓国は、精力的に検査を行った。1日に22万件の検査を行い、8200人の患者さんを特定して隔離した。それにより伝染を遅くした。これまでに75人が死亡しているが、それは他の多発地域と比較してずっと少ない」

 

(5)「コロナウイルス:なぜインドの検査件数はこんなに少ないのか Coronavirus: Why is India testing so little?」(BBC、3月20日)
https://www.bbc.com/news/world-asia-india-51922204
「インドでは木曜日の夜に14175件の検査を行った。インドでは検査対象をつぎのように限定している。
   ・感染した人と接触した人
   ・ハイリスクな国を旅行した人
   ・重度の呼吸器疾患の患者さんを扱った医療従事者
   ・新型コロナウイルス感染症の症状のある人
人口1万人あたりの医者の数は、インド8人、イタリア41人、韓国71人である。
インドは、これまで、ポリオ、天然痘、エイズ、H1N1に対処してきた。
インドは、100万人分の検査キットを発注した」
(検査は、検体を採取した日に実施するでしょうから、14175件は1日分の検査件数でしょう)
(日本には、人口1万人あたり23人の医者がいます)
(南方の人は、北方の人と比較して、紫外線に当たる量が多いので、ビタミンDの血中濃度が高くて、感染症に強いことが考えられます)

 

(6)「ドイツのコロナウイルス検査件数は、日本の17倍である Germany tests coronavirus 17-times more than Japan」(日経アジアのレビュー、4月2日)
https://asia.nikkei.com/Spotlight/Coronavirus/Germany-tests-coronavirus-17-times-more-than-Japan
「日本における新型コロナウイルス感染症の患者さんの数が増えるにつれて、日本の検査数の少なさに疑問が持たれている」
「感染の広がりを把握する目的で精力的に検査を行うことは、効果的な対策を行うためには、決定的に重要であると考えられている」
「人口100万人あたりの検査件数は、韓国6148件、オーストラリア4473件、ドイツ2023件、日本118件である」
「日本では3月末までに、1日7000件の検査が可能になるはずであったが、実際に稼働しているのは1日2000件以下である。ドイツでは3月15日の時点で1日16万7千件の検査が可能であった。ドイツでは、新型コロナウイルスの検査が陽性であっても症状が無い場合には自宅から出ないように申し渡されるだけであるが、日本では一定期間の入院を命じられる」

 

(7)「世界保健機構は、コロナウイルスの検査をもっと増やすように呼びかけている。『検査、検査、検査』WHO calls for more coronavirus testing: 'Test, test, test'」(Youtubeの動画、3月16日)
https://www.youtube.com/watch?v=3GqhApWmFtA
(世界保健機構WHOの責任者のGhebreyesus氏は次のように述べています)
「最も効果的に感染を予防して命を救う方法は、感染の連鎖を断ち切ることである。それをするためには、検査して隔離しなければならない。目を閉じていては火事と戦うことはできない。誰が感染しているかが分からなければ、大流行を止めることはできない」

 

(8)「大量の検査は、コロナウイルスを食い止める唯一の手段である。早急に検査すべきである Mass testing is the only way to stop the virus – it's long overdue」(The Gurdian、3月25日)
https://www.theguardian.com/commentisfree/2020/mar/25/mass-covid-19-testing-is-vital-but-the-data-must-be-localised
「大量の検査を行うことは、患者さんを特定して隔離する以上の意味を持つ。大量の検査を行えば、感染の地域的な広がりが分かる。また、どういう人に広がっているかが分かる。また、新型コロナウイルスについての我々の知識が正確かどうかが分かる。ウイルス学者は、ウイルスに変異が起きているかどうかが分かる」

 

(9)「日本は、コロナウイルスの検査を、能力のごくわずかしか行っていない。データが示している Japan testing for coronavirus at fraction of capacity, data shows」(Japantimes、3月18日)
https://www.japantimes.co.jp/news/2020/03/18/national/japan-testing-covid-19-sixth-of-capacity/
「日本は、検査能力の6分の1しか使っていない」
「韓国では1日に20万件以上、イタリアでは8万件の検査が行われるが、日本では3月には1日平均1190件の検査が行なわれたにすぎない」
「キングス・カレッジ・ロンドンの人口健康研究所の所長のケンジ・シブヤ氏は、『検査する割合が小さいと、封じ込めに失敗した未知のクラスターが急速に増大する可能性がある』と述べている。また、『病院や医師の負担を増やすことなく検査件数を増やすために、韓国が行っているようなドライブスルー式の検査法を導入すべきである』と述べている」
「欧米では、旅行の制限が行われ、主要都市がロックダウンされている。日本では、学校が休みとなり、多くのスポーツ大会が中止になっているが、旅行の規制やレストランの閉店は行われていない」

 

(10)「汎発的流行を把握するために、世界はどのようなコロナウイルス・テストを必要とするか What coronavirus tests does the world need to track the pandemic?」(Financial Times、4月1日)
https://www.ft.com/content/0faf8e7a-d966-44a5-b4ee-8213841da688
「新型コロナウィルスの検査には、抗原検査と抗体検査の2つがある。抗原検査では、鼻の奥のウィルスを綿棒で拭って、PCR法によりウィルスを増やして検出する。抗原検査のPCR法は、すでに確立した技術であり、多くの検査会社がPCRの機械を所持している。比較的小さな変更で検査を行うことができる」
「抗体検査は、血液に含まれる抗体という蛋白質を検出する。抗体は、新型コロナウイルスに特異的に反応する蛋白質である。検査の仕組みはやや複雑である。抗体の迅速検査では、わずかな量の血液を採取して5分間もあればその場で結果が判明する」
「新型コロナウイルスの検査は、主に民間の検査会社が、提供している。検査会社は、両方のタイプの検査を提供している。中国には約90社の検査会社がある。2番目に多いのは米国で約30社、3番目に多いのは韓国で約20社ある。日本は15番目であり2社の検査会社がある」

 

(11)「<新型コロナ>「感染者統計にゆがみ」 シカゴ大・山口一男教授 日本の少数検査に苦言」(東京新聞、4月3日)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/202004/CK2020040302000144.html
「(新型コロナの)死亡者数も、年間十万人前後にのぼる一般の肺炎死亡者の中に隠れてしまう」

 

(12)「コロナ検査、世界に後れ 1日2000件弱で独の17分の1 」(日経新聞、4月2日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO57517460R00C20A4MM8000/
「日本が検査で後れをとっている。検査数は1日2千件を切っており、100万人あたりの検査数はドイツの17分の1だ。感染の実態を正確につかみ、きちんとした対応策を打ち出すには、検査の拡充が欠かせない」

 

(13)「5つの提案」(山中伸弥教授、)
https://www.covid19-yamanaka.com/cont6/main.html
(山中先生の5つの提案のうちの3つ目は「検査体制の強化」です)
「PCR検査を必要な時に必要な数だけ安全に行う体制の強化」

 

(14)「コロナウイルス感染 Kinetics(1)」(⿊⽊登志夫教授、3月28日)
https://shard.toriaez.jp/q1541/1.pdf
「東京都のホームページで驚いたのは、3 ⽉ 26 ⽇の PCR 検査件数 108 件しかなかったことです。これでは、感染の実態は分かりません」

 

(15)「新型コロナ、日本は本当に感染がコントロールできているのか。今こそ検証せよ」(岩田健太郎教授、3月29日)
https://forbesjapan.com/articles/detail/33332
(岩田先生も、少なくとも東京都については、検査件数を増やすように提案しておられます)

 

(16)「都内の最新感染動向」(東京都)
https://stopcovid19.metro.tokyo.lg.jp/
(検査の陽性率は10%を超えています。検査数が足りない可能性があります)