(1)「依存症とその回復の困難さについての進化モデル Evolutionary Model of Addiction and Recovery Implications」
https://www.mentalhelp.net/addiction/evolutionary-model/
「依存症からの回復は、人間関係や生産的な活動によって精神的な報酬を増やしたり強めたりすることにより得られる。健康で短期的な満足(楽しいという感覚)があれば、依存性薬物や依存行動からの精神的な報酬を減らす能力が高くなる」
(2)「依存症の深い進化からの根源 The Deep Evolutionary Roots of 'Addiction'」
https://www.mentalhealthjournal.org/articles/the-deep-evolutionary-roots-of-addiction.html
「植物は、しばしば有毒な依存性薬物を体内に産生する。植物は、草食動物に食べられないために、そうするのである」
(3)「ご飯は健康長寿の敵か?味方か?」(NHK)
https://www.nhk.or.jp/special/plus/articles/20191105/index.html
(この番組によれば、ご飯は健康長寿の味方であるとのことです。しかし、健康長寿の味方であるのは、玄米です。白米ではありません。玄米もジャガイモもサツマイモも、地面にまけば芽が出て大きくなります。つまり生育に必要な栄養素をすべて含んでいます。しかし、白米では芽が出ません。白米には、主にデンプンしか含まれていません。白米をたくさん食べて生きて行くことはできません。紹介された民族が多く食べているのは、白米ではなく茶色の米(つまり玄米)であるように見えます。白米を多く食べるのでは、健全な腸内細菌は生きていけません。米国の加齢研究所は、認知症になるのを予防するために、砂糖、白い小麦、白い米を減らすことを勧めています。また、米国政府やカナダ政府は、精製穀物ではなく全粒穀物を食べることを勧めています。白い小麦や白い米を勧めていません。私はこの10年以上、1日3回玄米を食べています)
(4)「現代人は『塩中毒』!? 人間が塩のとりこになる驚きの理由」(NHK)
https://www.nhk.or.jp/special/plus/articles/20191206/index.html
「人間でも、塩を多くとり続ければ、脳に“塩を中毒的に求める物質”が増えて、塩をとらずにはいられなくなる危険性がある」
(食塩についても依存症があり得るとのことです)
(なお、番組の中で紹介されているマサイ族は、未開のヒトの中でもかなり特殊です。狩猟採集を行っていますが、植物の栽培を行っておらず、ウシやヤギの放牧だけを行なっています。現代人ほど多くのメタボ病を起こしていませんが、普通の狩猟採集民族よりは多くの心臓病を起こしています)
(日本の厚生労働省は、食塩の必要量は1日に1.5gであるとしています)
(5)「私たちはなぜ“塩のとりこ”になったのか? 祖先に起きた『塩にまつわる2つの大事件』」を徹底解剖!」(NHK)
https://www.nhk.or.jp/special/plus/articles/20191206/keyword.html
(野菜や果物にはカリウムが多く含まれます。カリウムを多く摂取すると、体の中にあるナトリウムを追い出してくれます。野菜や果物を多く摂ると、過剰なナトリウムを体から追い出してくれます。カリウムは、白米にはあまり含まれていません)
(6)「あなたの野菜はあなたを殺そうとしている Your Salad Is Trying To Kill You」(Youtubeの動画、It's Okey To Be Smart)
https://www.youtube.com/watch?v=8Ofgj2KDbfk&feature=youtu.be
(植物は、草食動物に食べられないために、しばしば体内に毒物を作ります。我々が通常食べている植物は、特別の理由があって、毒物を含まない植物です。例外です)
(7)「進化の12日 The 12 Days of Evolution」(Youtubeの動画、It's Okey To Be Smart)
https://www.youtube.com/watch?v=c_jyHp3bmEw
(ダーウィンの進化論のおさらいです)
(8)「進化と依存症 Evolution And Addiction」(ネッセ Nesse、2002年)
https://www.researchgate.net/publication/11403854_Evolution_And_Addiction
(この文書の中でネッセ教授は、「なぜ植物は、依存性の薬物を作るのか」という疑問を提出しておられます。私は偶然だと思います。例えばアルコールは依存性薬物ですが、植物が作ったのではありません。ギャンブルも同じです。植物が作った毒は多くありますが、依存性の無い毒物も多くあります。例えば矢毒のクラーレは筋肉の収縮を止めるので、矢に当たった動物は動けなくなります。クラーレは、薬として使われていますが、依存性薬物としては使われていません。薬は本来、毒ですが、毒性があるということは、生物活性があるということです。何らかの作用があるということです。その薬物が作用して、生物の正しい生理機能が損なわれるということです。タバコの木もコーヒーの木も、人間に増やしてもらおうとして、依存性の毒物を作っているのでは無いでしょう。捕食者にダメージを与えるためです)
(9)「物質使用障害についての進化的な見方An Evolutionary Perspective on Substance Abuse」(ネッセ Nesse、1993年)
http://www-personal.umich.edu/~nesse/Articles/EvPerspctSubAb PDF
「薬物使用障害は、病気として治すようなものではない。管理すべき人間本来の性質である」
(10)「物質使用と使用障害 Substance Use and Abuse」(Durrant、2003年)
https://books.google.co.jp/books/about/Substance_Use_and_Abuse.html?hl=ja&id=vCYyDZE2umcC&redir_esc=y
「なぜヒトは薬物を使用するのか。気持ちが良いからである。適応度を上げることは気持ちが良い。食事やセックスや社会的な活動は、気持ちが良い。我々は気持ちの良いことを多く行なって、適応度を上げようとする。気持ちの良いことは、脳内では神経伝達物質によって置き換えられる。もし、快感を意味する神経伝達物質を外から脳内に入れたとすると、それは快感をもたらすが、適応度は上昇しない」(p41)