以下のような文書を読みました。
(1)「脳の炎症をブロックするとアルツハイマー病の進展が止まる Blocking brain inflammation 'halts Alzheimer's disease'」(BBC)
http://www.bbc.com/news/health-35254649
「脳内の炎症は、マイクログリアと呼ばれる免疫細胞の蓄積によって生じるのであるが、この脳内の炎症を標的として治療したところ、アルツハイマー病の進展を止めることができたとする研究がある」
(2)「Pharmacological targeting of CSF1R inhibits microglial proliferation and prevents the progression of Alzheimer’s-like pathology」
https://academic.oup.com/brain/article/139/3/891/2468754
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「証拠によれば、非ステロイド消炎剤(NSAIDs)は、アルツハイマー病の発病や進展を止めている。このことは、炎症が、この病気の原因となる構成要素であって、神経変性の単なる結果ではないことを示している」
(3)「アルツハイマー病に対する新たな視点:炎症との関連 A New Angle on Alzheimer's Disease: The Inflammation Connection」
https://www.brightfocus.org/alzheimers/article/new-angle-alzheimers-disease-inflammation-connection
「免疫システムと炎症は、アルツハイマー病の進展に、一つの役割を果たしている」
(4)「炎症とアルツハイマー病 Inflammation and Alzheimer's disease」(Haruhiko Akiyamaら)
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3887148/
「動物モデルや臨床研究は、まだ揺籃期にあるとしても、アルツハイマー病の炎症が、アルツハイマー病の成り立ちに強く関与していることを明瞭に示している」
(5)「歴史を通じての虫歯:人類学的概観 Caries Through Time: An Anthropological Overview」
https://cdn.intechopen.com/pdfs-wm/32161.pdf
「エジプトにおけるEberのパピルスは、紀元前1550年ごろの一種の医学論文であるが、歯肉炎の存在について言及している」
「介護施設にいる人は、地域社会にとどまっている人より腸内細菌の多様性が低く、慢性的に炎症があって脆弱である」(p63)
「(ヒトは)人生前半に感染症と戦うために頑丈で炎症促進型の免疫系を築く一方、その代償として人生後半に炎症反応が誘発する心臓病や動脈疾患になるような進化を遂げた」(p247)
「末梢での感染と炎症がサイトカイン濃度を上げ、脳に炎症を起こし、ニューロンを傷つけやがてアルツハイマー病になる」(p298)
「骨をスカスカにする骨粗しょう症になると、血糖値をコントロールしているインスリンの分泌が減少して糖尿病のリスクが高まること、赤血球が減少して疲れやすくなること、さらに、動脈硬化や認知症の発生リスクが高まることも知られてい(る)」(p27)
「歯周病が重症化した人はそうでない人に比べて脳卒中や狭心症・心筋梗塞などの循環器疾患の発生率が1.5~2.8倍も高い」(531/1437中)
「歯周病に侵された歯肉の中で産生される炎症性サイトカインには、骨代謝に影響を及ぼすものがある」(546/1437中)