次のような文書を読みました。
「ビタミンDが欠乏すると、H.I.V.やインフルエンザを含むウイルスに感染するリスクが高くなる」
「光プランクトンが光によりビタミンDを合成することは、5億年前より可能になっている。海にいた原始的な脊椎動物は、海水からカルシウムを吸収し骨に取り込み、ビタミンDを多く含むプランクトンを食べた。しかし、陸上の動物は、カルシウムを多く含む骨格のためのビタミンDの必要を満たす方法を、植物に頼ることなく別に樹立させなければならなかった。陸上の脊椎動物は、3億5千万年以上前から、独自にビタミンDを作ることができるようになった」
「低カルシウム血症の状態では、カルシウムが骨から溶出して続発性副甲状腺機能亢進症となる。これは血清カルシウム濃度を高めようとする体の反応である。体は、腎臓からのカルシウムの再吸収を増やしたり、骨からカルシウムを溶出させたりして、血清カルシウム濃度を高めようとする。この状態が長引けば、大人では骨粗鬆症となり、子どもではくる病となる」
「ビタミンD欠乏症は、血中の25ハイドロキシビタミンDの濃度を測定して診断する。
・20ng/ml‥‥‥ビタミンD欠乏症
・20-29ng/ml‥‥ビタミンDが不充分な状態
・30-100ng/ml‥‥正常」
・20ng/ml‥‥‥ビタミンD欠乏症
・20-29ng/ml‥‥ビタミンDが不充分な状態
・30-100ng/ml‥‥正常」
(この測定には1回4000円かかります。これまでの測定値は7、10、15でした。ビタミンDを投与しています)
(3)「栄養のアドバイス:ビタミンDのジレンマ Nutrition advice: The vitamin D-lemma」(Nature)
https://www.nature.com/news/2011/110706/full/475023a.html
「アメリカ合衆国のビタミンDの売り上げは、2001年には4000万ドル(約40億円)であった。2009年には4憶2500万ドル(約425億円)となった」
「血清中の25ハイドロキシビタミンDの濃度と健康の関係
・12ng/ml以下‥‥ビタミンD欠乏症。大人は骨粗鬆症となり、子どもはくる病となる。
・12~20ng/ml‥‥健康な人の骨や健康に不適当な状態。
・20ng/ml以上‥‥健康な人の骨や健康に適切な状態。
・50ng/ml以上‥‥過剰であり、副作用に結び付くとする多くの証拠がある」
・12ng/ml以下‥‥ビタミンD欠乏症。大人は骨粗鬆症となり、子どもはくる病となる。
・12~20ng/ml‥‥健康な人の骨や健康に不適当な状態。
・20ng/ml以上‥‥健康な人の骨や健康に適切な状態。
・50ng/ml以上‥‥過剰であり、副作用に結び付くとする多くの証拠がある」
「ビタミンDの推奨される栄養上の許容量RDAs
・51-70歳‥‥15μg
・70歳以上‥‥20μg」
・51-70歳‥‥15μg
・70歳以上‥‥20μg」
「自然界でビタミンDを含む食物はわずかである」
「紫外線Bは、ガラスを通過しない。だから屋内で窓越しに日光浴をしても、ビタミンDを産生することはできない」
(私はアマゾンで紫外線の測定器を購入して計測したことがあります。ガラスを通過させるとUVBはほとんどゼロになります)
「ビタミンDとカルシウムの両方からなるサプリメントは、体中の骨の骨塩量を少しだけ増加させ、施設で暮らすお年寄りの骨折を減らす」
「ビタミンDは、1型と2型の糖尿病、高血圧、ブドウ糖不耐症、多発性硬化症、その他の病気の予防と治療に対して、ある一定の役割を果たすことができる」
(5)「骨粗鬆症 osteoporosis」「骨軟化症 osteomalacia」(2011 Current Medical Diagnosis & Treatment)
「ビタミンD欠乏症は、非常によくある病気である」(p1099)
「骨粗鬆症と骨軟化症の鑑別
骨軟化症は、しばしば骨粗鬆症と同時に見られる。骨軟化症の存在は、血清25(OH)ビタミンD値の低値、血清カルシウムCa値の低値、血清リンP値の低値などから推測される。血清アルカリフスファターゼALP値の高値は、重症の骨軟化症では現れるが、骨粗鬆症では現れない」
骨軟化症は、しばしば骨粗鬆症と同時に見られる。骨軟化症の存在は、血清25(OH)ビタミンD値の低値、血清カルシウムCa値の低値、血清リンP値の低値などから推測される。血清アルカリフスファターゼALP値の高値は、重症の骨軟化症では現れるが、骨粗鬆症では現れない」
(6)「骨粗鬆症の管理におけるカルシウムとビタミンDの使用 The use of calcium and vitamin D in the management of osteoporosis」
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2621390/
「フランスの高齢女性に対して、18か月間、カルシウムを1200mg/day、ビタミンDを800IU/day(20μg/day)投与したところ、プラセーボ投与に比較して、股関節部の骨折が43%、非椎骨の骨折が32%減少した」
(7)「カルシウムとビタミンD:どの年齢でも重要 Calcium and Vitamin D: Important at Every Age」(N.I.H.)
https://www.bones.nih.gov/health-info/bone/bone-health/nutrition/calcium-and-vitamin-d-important-every-age
「食事の中にタンパク質やナトリウム(食塩)が多く含まれると、腎臓からカルシウムの排出が増加すると考えられている」
「男性も女性も、70歳以上ではビタミンDの摂取を800IU/day(20μg/day)に増やすべきである」
(8)「骨粗鬆症の治療:投薬が有効 Osteoporosis treatment: Medication can help」(Mayo Clinic)
https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/osteoporosis/in-depth/osteoporosis-treatment/art-20046869
「骨粗鬆症の投薬は、骨の衰弱を遅くする」
「ビスフォスフォネートの経口投与は、成人の骨粗鬆症を治療する選択肢の一つとして、次の状態の成人に限るべきである。
・性年齢に応じた骨折リスク評価を受けることができる
・骨粗鬆症による脆弱骨折のリスクが10年で少なくとも1%ある」
・性年齢に応じた骨折リスク評価を受けることができる
・骨粗鬆症による脆弱骨折のリスクが10年で少なくとも1%ある」
(施設のほとんどの高齢者は、それよりずっと多い骨折のリスクがあります)
(10)「骨粗鬆症の予防と治療についての臨床家へのガイド Clinician's Guide to Prevention and Treatment of Osteoporosis」
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4176573/
「ビタミンDのサプリメントは、血清25(OH)DビタミンDの濃度が約30ng/mlとなるのに充分な量を服用するべきである。サプリメントの維持量も、この血清濃度を維持するようにすべきである。特に骨粗鬆症のある人では、そうである。多くの骨粗鬆症の患者さんでは、一般的な推奨量の800~1000IU/day(20~25μg/day)よりも多くの量を必要とするであろう」
(骨粗鬆症を評価するための検査)(25分ごろ)
(Ca、P、25-OHビタミンD、PTH、24時間蓄尿(Ca、クレアチニン)、その他が含まれています)