次の文書を読みました。
(1)「進化と生活史の観点から見た骨粗鬆症 An Evolutionary and Life-History Perspective on Osteoporosis」
https://www.researchgate.net/publication/283081148_An_Evolutionary_and_Life-History_Perspective_on_Osteoporosis
https://www.researchgate.net/publication/283081148_An_Evolutionary_and_Life-History_Perspective_on_Osteoporosis
「新しい研究データによれば、骨には動的な特性があり、特に代謝をコントロールする内分泌器官としての機能がある。(中略)。骨の骨芽細胞が分泌するオステオ・カルシンは、膵臓のβ細胞の増殖を促進させることにより、インスリン分泌を刺激し、糖代謝をコントロールしている」
(だから、運動するとインスリン感受性が改善するのですね)
「オステオ・カルシンは、精巣のライデッヒ細胞にあるレセプターに働きかけることにより、テストステロンの合成を促す」
・「相反する多面発現仮説」‥‥(一つの遺伝子が、若い時と高齢の時では、異なった働き方をする)
・「相反する多面発現仮説」‥‥(一つの遺伝子が、若い時と高齢の時では、異なった働き方をする)
・「使い捨ての身体仮説」‥‥(自分の体の修復に投資するより、生殖に投資した方が包括適合度が上がる)
・「ミスマッチ理論」‥‥(石器時代の環境に適応した身体は、現在の環境には適応していない)
(2)「骨粗鬆症 Osteoporosis」
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4697773/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4697773/
「ヒトの進化の歴史において、産業時代以前では、骨粗鬆症による骨折は、お年寄りについても、極めてまれであった」
(3)「我々の石器時代の体は、現代において健康を保つために、どのように苦闘しているか How Our Stone Age Bodies Struggle to Stay Healthy in Modern Times」
https://www.npr.org/2013/09/30/227777434/how-our-stone-age-bodies-struggle-to-stay-healthy-in-modern-times
「狩猟採集生活をする人々やチンパンジーが食べているような果物を食べると、あまり甘くないことに驚くであろう。たいていの野生の果物は、ニンジンと同じくらいの甘さしかない」
(4)「骨減少と身体活動 Bone Loss and Physical Activity」
https://www.omicsonline.org/open-access/bone-loss-and-physical-activity--a-bio-anthropological-perspective-2329-9509-1000164.pdf
「骨粗鬆症やそれによる骨折は、伝統的な生活を送り、体を高度に活動させる人々には認められない」
(5)「狩猟採集生活をしていた過去は、『農業の発明以後、体を動かさなくなったので、我々の骨が弱くなった』という結末を示している Hunter-gatherer past shows our fragile bone result from physical inactivity since invention of farming」
http://www.cam.ac.uk/research/news/hunter-gatherer-past-shows-our-fragile-bones-result-from-physical-inactivity-since-invention-of
「農業の発明以後、採集から農作業に移行して体を動かさない度合いが多くなったので、我々の骨は、ずっと軽くなり弱くなった」
(6)「ヒトの進化と、骨粗鬆症に関連した脊椎骨の骨折 Human Evolution and Osteoporosis-Related Spinal Fractures」
http://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0026658
「脊椎骨の骨折は、ヒトにおける骨粗鬆症に関連する最もありふれた骨折である。しかし、このような骨折は、重篤な骨減少症のサルにも認められない」
(7)「骨粗鬆症と古病理学:(総説)Osteoporosis and paleopathology: a review」
http://www.isita-org.com/jass/Contents/2014vol92/Curate/24607995.pdf
「骨粗鬆症は、18世紀に記載はあるが(Duverny 1751年)、19世紀中ごろまでは、事実上は、診療において存在していなかった」
(8)「(特集)骨粗鬆症の診断と治療update」(日本医師会雑誌、146巻10号、2018年1月)
「高齢者ではビタミンDが不足状態にある例が多(い)」(p2005)
「あらゆる治療において天然型ビタミンD3の併用が望ましい」(p2034)
(9)「日本人の食事摂取基準」(2015年版、厚生労働省)
「あらゆる治療において天然型ビタミンD3の併用が望ましい」(p2034)
(9)「日本人の食事摂取基準」(2015年版、厚生労働省)
「(アメリカ・カナダの食事摂取基準では)、成人(19歳以上)に対して推定平均必要量を10µg/日、推奨量を15μg/日(70歳以上では20μg/日)と定めている」
「骨粗鬆症の予防と治療のガイドライン2011年版(日本骨粗鬆症学会)では、10~20μg/日の摂取を推奨している」(施設入所高齢者の場合)
(10)「ヤノマミ」(国分、新潮文庫、2013年)
(NHKドキュメンタリー番組収録のため、NHK取材班がヤマノミ族を取材した記録です)
「彼らは腹が空かない限り狩りには行かない。好きな時に眠り、腹が減ったら狩りに行く」(p63)
「彼らは腹が空かない限り狩りには行かない。好きな時に眠り、腹が減ったら狩りに行く」(p63)
(著者が子ども時代に約10年間を家族とともに狩猟採集民と暮らした記録です)
「ジャングルでの生活は肉体的には辛いけれど、精神的にははるかに楽だということ。そして反対に西側世界での生活は、体にとっては楽だけれど、心にとってはずっと、ずっと難しいものだということ」(p61)
「ジャングルでの生活は肉体的には辛いけれど、精神的にははるかに楽だということ。そして反対に西側世界での生活は、体にとっては楽だけれど、心にとってはずっと、ずっと難しいものだということ」(p61)
「夷人(アイヌ)大小便はすべて人里を離れ、山中に至り土を掘り用をたして又元の如く土をかけておくよし」(p39)