日本呼吸器学会の医療・介護関連肺炎診療ガイドライン(2011年版)を読みました。
http://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/photos/1050.pdf
http://www.jrs.or.jp/uploads/uploads/files/photos/1050.pdf
このガイドラインは、院内肺炎診療ガイドライン、市中肺炎診療ガイドラインとともに、2011年に初版が作られ、今年(2017年)改訂版が作られました。
ネット上に河野先生による解説記事がありました。
‥‥誤嚥性肺炎の治療方針について‥‥
このガイドラインには「栄養状態の改善を図る」と書かれていますが、「絶食にせよ」とは書かれていません。また、「解熱剤を使え」とか、「クーリングせよ」とかは書かれていません。
このガイドラインの2017年の変更点は、個人の意思を尊重した治療・ケアを勧めている点です。易反復性の誤嚥性肺炎のリスクがある場合や、疾患末期や老衰の状態では、個人の意思やQOLを考慮した治療・ケアが勧められます。
患者さんやご家族の希望によって、治療やケアの内容を決めるということです。状況により、治療しないこともあり得ます。雑誌「日経メディカル」の2017年6月号の特集は「その肺炎 治す? 治さない?」です。
日本老年学会は「高齢者ケアの意思決定プロセスに関するガイドライン」を公表しています。
https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/proposal/pdf/jgs_ahn_gl_2012.pdf
https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/proposal/pdf/jgs_ahn_gl_2012.pdf
また、厚生労働省は「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」を公表しています。
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000078981.pdf
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10800000-Iseikyoku/0000078981.pdf
医者などの医療関係者は、患者さんやご家族に情報提供を充分に行って、患者さんやご家族に、可能な範囲で、なるべく選択して頂くということです。