「こころに効く精神栄養学」(功刀、2016年)を再度読みました。
「糖尿病、メタボリック症候群はうつ病のリスクとなり、うつ病になるとこれらの病気のリスクが高まる」(p23)
「身体活動量や運動量が少ない人は、そのときは健康であっても、何年か後にうつ病になりやすい」(p47)
「ビタミンB1 、B6 、B12、葉酸、Dなどの不足がうつ病のリスクを高める」(p79)
「ビタミンD欠乏は、高齢者ではパーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患のリスクを高める」(p91)
「精神疾患は脳の病気か」(ヴァレンスタイン、功刀訳、2008年)を読みました。
(監訳者あとがきより)
(統合失調症において)「主要な作用がドーパミンのブロックである従来の抗精神病薬は、幻覚や妄想などの陽性症状には有効であるが、意欲減退・自閉・感情鈍麻などの陰性症状や、記憶・知能・実行機能などにおける認知機能障害にはほとんど有効でないか、むしろ悪化させることがある。(中略)。現在多くの種類の抗精神病薬が市場に出ているにもかかわらず、根本的な解決になっていない」(p320)
「うつ病でもアミン仮説の矛盾は研究者の間では古くから認識されており、かわりに、ストレスホルモン仮説や神経栄養因子仮説などが注目されるようになっている。ストレスが長く続くと視床下部‐下垂体‐副腎系を介してストレスホルモンが過剰に持続的に分泌され、それによって脳が障害される。さらにストレスホルモンは神経栄養因子の発現を低下させるために、神経新生や神経ネットワークの形成が妨げられる」(p321)